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都心のマンション なぜ値上がり?

分譲マンションの価格が平均で2億円!?
高級マンションが、このところ東京を中心に相次いで売り出されています。コロナ禍で経済が影響を受けている今、なぜ都心のマンションの価格が大きく値上がりしているのでしょうか?

マンションが値上がりしているんですか?

そうなんです。

不動産経済研究所によりますと、ことし4月に東京23区で発売された新築マンションの平均価格は、1億180万円。ワンルームから4LDKまで、すべての間取りの平均が1億超えです。

値上がりは東京都心だけではありません。東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県の平均でも7764万円。去年から値上がりが続いています。

これはバブル期以降では2番目に高い価格ですが、実際に売れた割合を示す契約率も73%と高水準で、需要が高まっていることがわかります。マンションの価格は大阪や福岡などでも上がっていますが、特に東京都心の値上がりが全国平均をけん引しています。

いったい、どんな人が買っているのでしょう?

新型コロナの影響で、テレワークや外出自粛など家にいる時間が増えたことから、広さや快適さなどを求めて住み替える人が増えています。

特に注目されているのは富裕層です。今は海外旅行に行けないため、住宅に資金が流れているのではないかと不動産関係者は話しています。また、今後も価値が上がりそうな住宅を投資目的で購入する人もいます。

富裕層向けの物件を扱う不動産会社の担当者は、「去年の春以降、高級住宅の需要の高まりを感じていて、実際に問い合わせや成約数が増えています。物件を売りに出すオーナーも減っているため、条件の良い物件が市場に出ると問い合わせが集中する状況です」と話していました。

住宅メーカー側も、高価格帯の需要が高まっているとして、高級ブランドを立ち上げる動きもあります。

また、感染拡大前から住宅の購入意欲があった潜在的な顧客が、最近になってマンションを買い求める動きもあります。去年、緊急事態宣言が出された時はモデルルームなどが閉鎖され、不動産会社も営業活動を自粛していて、購入したくてもできなかったという事情があります。

新築は高くても、中古マンションなら手が届くかな、と思ったりもしますが・・・。

実は、中古物件の価格も上がっているんです。

不動産の調査会社「東京カンテイ」によりますと、東京23区の中古マンションの平均価格(専有面積30m²未満は除く・いずれも4月)は以下のとおり。

この1年で340万円も値上がりしています。

この会社によりますと、新築マンションが高騰しているので手が出せない、ということで中古を検討する人も増えてきて、結果、新築同様に中古の需要が高まっています。若い世代を中心に中古のマンションを自分好みにリノベーションする動きも活発で、中古人気につながっているようです。

実際には、コロナ禍で経済が影響を受ける中、ローンの返済や家賃の支払いにも困っている人も多いと思いますが。

確かにコロナの影響で、住宅ローンの返済や賃貸住宅の家賃の支払いに困る人が増えていて、深刻な課題だと思います。

国は、仕事を失うなどして家賃が支払えなくなった人に一定額を上限に家賃を支給する「住居確保給付金」の制度を設けています。

2020年度の支給件数は、速報値で13万4976件と過去最大となりました。2019年度は3972件、リーマンショック後の2010年度でも3万7151件だったので、支給が大幅に増えていることが分かります。

都心のマンション価格が高騰する一方で、格差が大きくなっているようにも感じられます。

コロナの影響はまだ続きそうですが、マンションの値上がりはこれからも続くのでしょうか?

その点を2人の専門家に聞いてみました。

不動産市場が専門のニッセイ基礎研究所 渡邊布味子 準主任研究員
「コロナ前と比べて住宅需要が高まっているものの、供給は限られているので、高値水準は当面続くだろう。高価格でも買い手がいるので、今後数年は価格が下がりにくいのではないか」

東京カンテイ 井出武 上席主任研究員
「都心では中古でも1億を超える物件が珍しくない。価値が下がらない安全な資産としてマンションへの投資は活況になっており、下がる要素が見当たらない」

一度購入すれば長く住むことになる住宅。

コロナの影響や、市場や価格の動向を引き続き注視する必要がありそうです。