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ノンアルで飲み会ってアリですか?

最近、オンライン飲み会や「家飲み」でノンアルコール飲料を飲む人が増えていると思いませんか?国内のビール市場が年々縮小するなか、今、「ノンアル」の売れ行きが好調です。最近はノンアルに加えて「低アル」も登場して、メーカーも次々と新商品を投入しています。なぜ今、ノンアル人気なのでしょう。経済部で食品業界を担当する保井美聡記者に聞いてみます!

ビールが売れない中で、ノンアルは伸びているんですか?

保井記者

そうなんです。

2020年のビール系飲料全体(ビール、発泡酒、第3のビール)の市場規模は、1兆5718億円。前年比で10.6%も下回りました。

主な理由は新型コロナウイルスの影響による外食の自粛や飲食店の時短営業などで、業務用ビールの売り上げが落ちたこと。

ところが、2020年のノンアルコールビールの出荷額は726億円で前年を3.9%上回ったと推計されています。

さらに2021年は、去年を6.7%上回る775億円になると予測されています。
(データはいずれも調査会社「富士経済」まとめ)

なぜノンアルコールが伸びるのでしょうか?

保井記者

やはり新型コロナが背景にあります。外出を控えたり、リモートワークが浸透して自宅にいる時間が長くなり、いわゆる「家飲み」が増えました。宴会の自粛でオンライン飲み会の機会も増えていますよね。

自宅では、つい酒量が多くなりがちですので、健康に気をつかって、あえてノンアルコール飲料に手を伸ばす人が増えたとみられています。

外出自粛で体重が増えてしまったため、カロリーを気にしてノンアルコールにするという消費者も多いと思います。

最近はさまざまなノンアル飲料が増えている気がします。

保井記者

メーカー側もノンアル人気をチャンスととらえて、相次いで新商品を投入しています。

サントリーは、カロリーや糖質を基準値以下に抑えたノンアルコールのレモンサワーを発売しました。

アサヒビールは、3月末に、アルコール度数を0.5%に抑えた「低アルコール」のビール風味の飲料を発売します。

この会社は、アルコール度数が3.5%以下の低アルコール・ノンアルコールの商品割合を、2025年までに20%に引き上げる目標を掲げています。実現すれば低アルコール飲料が占める比率は、これまでの3倍以上になります。

アサヒビールは、国内の20代から60代の人口およそ8000万人のうち、日常的にお酒を飲む“お酒好きの人”は2000万人だと推計しています。

お酒を全く飲まない人や日常的には飲まない、およそ6000万人にも売れる商品を、今後は増やしていくとしています。

お酒の健康への影響は気になりますから、ノンアルコールはさらに注目されるかもしれませんね。

保井記者

そうですね。アルコールの健康への影響は企業も消費者も強く意識する必要があると思います。

厚生労働省は、「節度ある適切な飲酒」となるアルコールの量を1日平均で20グラム程度としています。

アルコール20グラムって、具体的にどれぐらいか、わかりますか?実はアルコール度数が5%のビールやチューハイの500ミリリットル缶1本で、20グラムになります。

消費者のアルコールの摂取量を明確にすることで、適正な飲酒につなげてもらおうと、メーカー各社は、今は「%」で表示しているアルコール度数をグラム単位で量を表示する取り組みも始めることにしています。

ストレス解消のためにお酒を飲む人も多いですが、それはあくまでも適量だから得られる効果だと思います。

海外にはレモンやグレープフルーツの果汁を使ったノンアルコールビールなどもありますし、ノンアルコールのワインも普及しています。

日本でも、ノンアルコールの梅酒が人気ですし、今後、商品が増えていけば、市場がさらに拡大していくかもしれません。

感染拡大の収束後は、飲みたい人も、飲めない人も、きょうは飲みたくないという人も、一緒に楽しめるようなお酒の席が広がるといいですね。