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急な停電、備えは大丈夫?

今月、九州を中心に記録的な暴風をもたらした台風10号。各地で停電が発生し、九州電力の管内では最大で47万5000戸に上りました。暮らしに欠かせない電気が突然失われる事態にいかに備えるか。ふだんから家庭でできる停電への備えについてエネルギー政策を担当する永田真澄記者、教えて!

突然、停電が起きたらと想像すると不安になりますよね。台風シーズンはこれからも続きますし、大きな地震はいつ起きるかわかりません。家庭ではどんな備えが必要になるんでしょう?

永田記者

おととし、北海道では地震で道内のほぼ全域が停電する「ブラックアウト」が起きたほか、去年9月の台風15号でも千葉県などで大規模な停電がありました。

当時、札幌放送局に勤務し、ブラックアウトを取材した私が防災の普及活動に取り組んでいる「市民防災研究所」の取材などをもとに家庭での停電対策をまとめました。

まずは、「電源の確保」です。
懐中電灯やラジオを使うための乾電池やスマホを充電するためのモバイルバッテリーを用意している家庭は多いと思いますが、車からも電気を確保することができます。一般的なガソリン車でも電源ソケットに接続することで、消費電力の少ないスマホなどは充電することができます。

ただ、「ブラックアウト」が起きた時の北海道では停電で営業ができないガソリンスタンドがあったうえ、営業していても「10リットルまで」などと給油量を制限していたところも多くありました。ふだんから余裕をもって給油しておくことを心がけておくとよいと思います。

給油を待つ車の列 札幌市(2018年9月6日)

徐々に普及している「電気自動車」や「プラグインハイブリッド車」、それに「燃料電池車」に搭載されている大容量バッテリーを活用する方法もあります。災害時の非常用電源として自治体などからも注目され、京都市は、自動車メーカーなどから災害時に電気自動車を借りる協定を結んでいます。

電源を確保できたら、次に考えておくことは何でしょうか。

永田記者

次は「食べる」ことを考えましょう。停電すると冷蔵庫の食材が心配になりますよね。メーカーによりますとふだんからペットボトルに水を入れて冷凍庫で凍らせておくことが有効だそうです。

停電が起きた際に冷蔵庫に移せば保冷剤の代わりになり、庫内の温度の上昇を防ぐことができます。中の氷が溶けたら飲料水としても使えます。

また、オール電化の住宅などでは停電するとコンロも使えなくなってしまいます。カセットコンロとガスボンベも十分な量を用意しておくと安心です。

使用環境によっても異なりますが、メーカーによりますと大人2人が1週間生活するのに必要なガスボンベは夏は7本、冬は10本が目安だということです。

今のうちに必要なものを購入しておこうと思います。

永田記者

注意が必要な点もあります。

例えばガスボンベは、古くなるとボンベのゴムが劣化してガスが漏れるおそれがあります。メーカー各社は缶の底に記載されている製造日から7年前後を使用期限としてそれを過ぎたものは使用しないよう呼びかけています。

また、自家発電機を所有している家庭も注意が必要です。
屋内で発電機を使ったために一酸化炭素中毒を引き起こしたと見られる事故がたびたび起きているんです。メーカー各社は屋内では絶対に使用しないよう呼びかけています。

北海道の「ブラックアウト」の時は、ローソクが倒れたことが原因と見られる火災が発生しました。やむをえずローソクを使用する際は火から絶対に目を離さないでください。