Q&A323

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エアコンつけたままの換気、電気代は?

早くも気温が35度以上の猛暑日を記録するところもあるなど、ことしも冷房のためエアコンを使う季節がやってきました。

しかも、この夏は熱中症の予防だけでなく、新型コロナウイルスの予防も心がける必要があり、「冷房しながらのこまめな換気」が呼びかけられています。

そこで気になるのが、消費電力と電気代。せっかく冷やした部屋の空気を換気して入れ替えたら、消費電力が増えて電気代がかさんでしまうのでしょうか。

どうしたらいいのか、エネルギー分野を担当している野口佑輔記者、教えて。

エアコンを使う機会が増えてきましたが、ことしはエアコンを使いながら換気もしたほうがいいと聞きました。エアコンを使えば換気もできていると思っていましたが、違うんですか?

野口記者

実は、一般的な家庭用のエアコンは、室内の空気を循環させて冷やしているので、ほとんどの機種は換気の機能を持っていません。そのため、厚生労働省は、新型コロナウイルスの感染予防の面から、冷房中にも定期的に窓を開けたり換気扇をつけたりして換気するよう呼びかけています。

でも、エアコンをつけながら窓を開けると、せっかく冷やした部屋の中に、外から猛暑の空気が入ってきますよね。消費電力や電気代が心配です。

野口記者

そう感じる人も多いと思います。空調機器のメーカーなどで作る業界団体、「日本冷凍空調工業会」に聞いたところ、エアコンの消費電力が多くなるのは電源を入れた直後。そのため、もったいないからと電源を落として換気すると、あとで再び電源を入れたときに消費電力が増えることになります。つまり、換気中にもエアコンをつけっぱなしにしておいたほうが電力を抑えられることになるんです。

そうなんですか! でも、やっぱり換気で外の空気が入ってくる時は、設定温度を下げたほうがよいのですか? 早く部屋を冷やしたいですし。

野口記者

換気する時にも、設定温度を変えずに一定に保つことがポイントです。

工業会によると、省エネの観点からは設定温度を日頃から27度~28度程度にしておくとよいそうです。設定温度を低くするとそれだけ電力を消費しますし、高くすると今度は換気中に部屋が暖まりすぎてしまい、エアコンに負荷がかかるとともに、熱中症などの心配も出てきます。換気している最中を含め、設定温度を安定させることが、快適さを保ち、かつ消費電力の抑制にもつながるということなんです。換気の目安は、1時間に1回5分~10分程度がよいそうです。

日本冷凍空調工業会は「冷房中に換気を定期的にやったとしても、いくぶん電気代が増えることがあっても、急に2倍にも3倍にもなることはありえない。基本的な対策を着実にやれば、あまり心配することはないのではないか」と話しています。

その基本的な対策って、どういうものですか?

野口記者

例えば、外出から帰宅した際に、室内の暖まった空気をいったん換気してからエアコンをつけることも1つの方法です。工業会によると、エアコンは、室温と設定温度に差があればあるほど消費電力が増えるため、まずは部屋にこもって暖まってしまった空気を外に出すとよいそうです。

また、
▽部屋の中に直射日光が入って室温が上がらないようカーテンやブラインドで遮る
▽エアコンの風向きを上向きにして部屋全体を冷やす
▽フィルターをこまめに掃除する
▽室外機の周りに物を置かないようにして風通しをよくすることも、エアコンを効率的に動かし電気代の節約につながるということです。