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新型コロナウイルスによる景気悪化、止められる?

日銀は16日、3年半ぶりの追加の金融緩和に踏み切ることを決めました。新型コロナウイルスの感染拡大による景気の悪化を食い止めるためですが、具体的には、どんなことが行われるのでしょうか。そして、どのような効果が期待できるのでしょうか?

週明けの月曜日、日銀が急きょ大きく動いたようですね。

そうなんです。朝から驚いた方も多かったかもしれませんね。

日銀が動く前、日本時間の16日朝早く、アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会が事実上のゼロ金利政策に踏み切ることを決めました。アメリカでは日曜日の夕方のことです。異例の対応ですね。

続いて日銀も16日午前9時前、金融政策を決める会合を前倒しして開くと発表。午後には追加の金融緩和策を全員一致で決め、午後2時すぎに発表しました。追加緩和は2016年9月以来、3年半ぶりです。

日銀が会合の日程を前倒しするのは初めて。日銀としては、アメリカをはじめ各国の政府や中央銀行と協調した形です。

追加緩和は具体的にはどのようなものなんですか?

金融市場に大量の資金を供給することをめざしています。具体的には以下のようなことを行います。

日銀はどうしてこうした政策を打ち出すのでしょうか。

日銀の黒田総裁は記者会見で、金融政策決定会合を前倒しで開催したことについて、要は世界中の株価がものすごく下がっていることと、国内でも一部、お金を借りにくくなるような事態が起きていることをあげました。

日銀の追加緩和を受けた16日の東京株式市場では日経平均株価が、一時、300円以上値上がりしましたが、終値では400円以上値下がりするという乱高下でした。

追加緩和の効果を疑問視する記者からの質問に対して、黒田総裁は「いろいろ議論はあると思うが金融市場の不安定さを鎮めるという意味では金融政策は一定の効果を持ち得ると思っている。悲観する必要はないと思っている」と述べました。

今回の事態、前の2008年のリーマンショックと比べてどうなんでしょうか?

そういう質問が16日の記者会見でも相次ぎました。黒田総裁は会見で、景気の悪化は、感染拡大が収まれば徐々に回復していくという認識でした。ただリーマンショックとの違いについて、リーマンショックは大規模な金融バブルがはじけたもので非常に長期間、影響が続いたのに対して、今回の「新型コロナショック」は感染の拡大がある国・地域ではおさまってもまた別の国・地域で拡大が始まるといったような形で、なかなか終わりが見通せないということを心配していました。

黒田総裁は、景気の影響について「すでに輸出が中国向けを中心に減少しているほか、イベントや外出の自粛によってサービス業を中心に消費活動は大きく落ち込んでいる。影響は今後も当面続くと予想している」とも述べています。きょう決めた追加の金融緩和について「現時点では必要、十分な措置をとった」と強調しましたが、今後、必要があればちゅうちょなく追加の金融緩和を行う姿勢も示しました。