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ついに2万円割れ なぜ今、株安に?

25日の東京株式市場で、日経平均株価が1000円超の急落に。去年9月以来、1年3か月ぶりに2万円の大台を割り込みました。今、なぜ株安が進んでいるのでしょうか。

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日経平均株価は10月に約27年ぶりの高値をつけていました。この株安は驚きです。

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10月2日の終値としての高値が2万4270円。3か月足らずで5000円余り、率にして21%もの下落になった計算で、まさに、市場の心理が急速に冷え込んでいる。

何が背景にあるのでしょう?

今、世界的に景気が急速に悪化したり、景気後退に陥ったりという状況とは言えない。でも投資家は、世界の政治経済を取り巻くさまざまな事象を見て、この先、世界経済がピークアウトして減速していくことに懸念を強めている。

1つは米中貿易摩擦。双方の協議に具体的な進展は見られないし、アメリカや中国の実体経済にマイナスの影響を及ぼし始めている。

また、アメリカでは中央銀行のFRBが来年の利上げペースの見通しを示した。これまでの見通しに比べると利上げの回数は減ったんだけど、市場では、「景気への配慮がまだ不十分だ」との受け止めが広がった。トランプ大統領は露骨にFRBへの不満を表明していて、政府と中央銀行の間の足並みの乱れが際立っている。

さらに、アメリカで、議会の与野党の対立で政府機関が一部閉鎖する事態も起き、政権運営に不透明さが高まっている。

ヨーロッパを見ても、イギリスが、EUとの間で協定を結べないまま来年3月のEU離脱を迎えてしまうのではないかという懸念があるし、フランスでもマクロン政権の改革に抗議する大規模なデモが続いてきた。イタリアの財政問題などもくすぶっている。

一つ一つ見てみると、確かに不透明な要因は多いですね。

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こうした状況を背景に、ニューヨーク市場では、ダウ平均株価が24日にかけて4営業日連続でことしの最安値を更新。1年3か月ぶりの水準に落ち込んでいる。

投資家がリスクを避けようという姿勢が強まって、原油の先物市場からも資金がひいて原油安に。

外国為替市場では、比較的安全とされる円が買われて円高ドル安傾向になっている。この円高が、東京市場ではさらに株安に拍車をかける構図になっていて、まさに市場は“弱気一辺倒”の様相。

日本の景気回復は1月には戦後最長になると言われています。株安が水を差すようなことになるのでしょうか。

確かに、国内の企業業績はよい状況が続いている。ただ、最近発表された日銀短観を見ても、景気の先行きへの企業の懸念は増している。

アメリカなどでは、株価の下落が日本に比べて個人消費などに影響しやすいとされているし、今の金融市場の動揺が実体経済にどう影響するのか、2019年は、一層の注視が必要になるのは間違いない。