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景気がいいのに株価急落!?

6日の東京株式市場は、5日のニューヨーク市場での株価の急落を受けて終日、全面安の展開となり、日経平均株価の終値は2万1610円と5日より1000円以上下落して大幅な値下がりとなりました。

株価は年明けから絶好調だと思ってたんですが、なぜ、こんなに急激に下がったんですか。

証券業界では、「山高ければ谷深し」という格言があるんだけど、今回の株安もまさにそれを表しているわね。

ことし最初の取引(1月4日)は、日経平均株価が700円以上値上がり。終値が年明けとしては26年ぶりの高値となる2万3500円を超え、さい先のよいスタートを切った。それを支えたのが「適温経済」。暑くもなく寒くもなく、まさにハイキング気分といわんばかりに山を登り続けて行ったわけね。1月23日には2万4000円台をつけ、このまま3万円くらいまで上昇するのでは、と期待する投資家もいたと思うけど、山高ければ谷深し。その先には谷が待ち受けていたということね。

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でも、景気はよいんですよね。なぜ株価が下がるのか、疑問です。

「適温経済」というのは、景気が熱くなりすぎず、じわじわとよくなり、企業の業績も株価も上がり、しかも金利は低いという状態。多くの人が、居心地のいい状態がまだまだ続くと安心していたと思うの。

でも一方で、そろそろ値上がりした株を売って、ひともうけしたいと、タイミングを探っていた投資家もいたわけ。そんな投資家のかっこうの材料となったのが、アメリカの金利上昇だったのよ。金利が上がれば、企業の業績にも影響が出るという理由で、いっせいに株を売ってニューヨーク市場はダウ平均株価が過去最大の値下がり。日本の株価も、適温経済の恩恵で上昇を続けてきたから、同じように、これをタイミングに株を売ってしまおうと日本でも投資家がいったん「手じまい」しようとしたわけ。

金利が上がってしまえば、「適温経済」の条件が崩れてしまうと思ったわけですね。

そういうことね。アメリカだけでなく、ヨーロッパも、日本も、2008年のリーマンショックで危機的な状況に陥った経済を立て直そうと、異例の金融緩和に頼ってきた。世界の中央銀行がそろって金利を下げて、お金をじゃぶじゃぶと市場に流し、景気のアクセルを目いっぱいふかしてきたのね。

でも、やりすぎるとかえって景気が過熱し、バブルという副作用を招いてしまうリスクがある。そうなる前に、アメリカは、早めに金利を上げて景気にブレーキをかけてくるのではないかと、市場も思い始めたのよ。

そのきっかけとなったのが、先週2日に発表されたアメリカの雇用統計。アメリカ人の賃金が予想を大幅に上回って伸びていることがわかり、いよいよ金利の引き上げを急ぐ理由がでてきたと、投資家が先回りして、金利が急上昇したということなのよ。

この先、株価の見通しはどうなんですか。

専門家の間でも「投資家が慎重になって株価の反転は容易ではない」という人もいれば、「企業業績は好調で、日本経済じたいは安定しているので、株価はいずれ回復してくる」と見る人もいて、意見は分かれている。山高ければ谷深し。一喜一憂せず、冷静に見ていく必要があるわね。