通信障害 発生状況は?その背景は?
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auなどKDDIの携帯電話サービスで12月11日、通信障害が発生しました。月曜の朝に電話もSNSもなかなかつながらず、「またか…」とつぶやいた人もいたかもしれません。また中には、通信障害が最近多いなと感じている人もいるかもしれません。実際のところ、どうなのでしょうか?
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このところ、携帯電話などの通信障害を体験したり、ニュースで見たりする機会が多いように感じるのですが…
総務省は携帯電話に加えて固定電話やインターネット接続サービスなども含め、通信全般で発生した通信障害についてまとめています。
12月11日はKDDIの携帯電話サービスで、11月にはソフトバンクの固定電話サービスで通信障害が発生しましたが、今年度はまとめの数字はまだ出ていないため直近で増えているかどうかはわかりません。
ただ、昨年度(令和4年度)までは増加傾向になっています。
影響時間が長く、利用者数も多い「重大な事故」と定義される通信障害は、昨年度は1年間で10件発生していて、3年連続で増加しています。
(令和元年度3件、2年度4件、3年度7件)
また重大な事故を含め、総務省が詳細な様式での報告を求めた通信障害の事案は、昨年度まで4年連続で増加しています。
昨年度は7500件発生し、前の年度から791件増えました。
単純に計算すると1日あたり20件になります。
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1日あたりで20件と聞くと多いなと感じますね。
ただ総務省によると7500件のうち90%以上は影響人数が500人に満たないものになっています。
利用者1人1人にとってはもちろん影響は大きいですが、比較的規模が小さい障害が多いと言えそうです。
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こうした障害が増えている背景には、何か理由はあるのでしょうか。
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通信事業に詳しいMM総研の横田英明副所長は、通信障害の背景について、通信が高速化することで通信設備の構成が複雑化していることや、外出する人が増えているためネットワークへの負荷が高くなっていることなどを指摘しています。
そのうえで、「予想だにしなかったトラブルが起こりやすくなってきているし、どこがボトルネックになっているのかわかりにくくなっている影響が大きいと考えている」と話しています。
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通信障害を受けてSNSには多くの投稿があり、利用者の反応は大きくなっているように感じますね。
通信が、電話だけではなく金融サービスなど暮らしやビジネスの様々な場面につながるようになり、影響が大きくなっているからだと言えそうです。
横田副所長は今後、通信の安定性をより高めていくことが欠かせないとして、「例えば遠隔医療での手術や、車の自動運転など通信を利用するものが増えていけば、通信障害の影響はさらに大きくなる。ある意味、1時間どころか、1分でも2分でも通信が止まってしまったということになると、重大な事故につながることも考えられる。いろいろな産業が関わる通信の安定性はさらに高めていかなくてはならない」と指摘しています。
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事業者が進めるべき対策はあるでしょうか。
横田副所長は、「2回線異なる通信会社のネットワークを1台の携帯電話に入れることを推奨したり、ローミングという形で他社のネットワークに切り替わる仕組みを早急に作ったりすることが大事だ」と話しています。
今後も通信の重要性が増すと予想されるなかで、障害が起こってしまった時の対策を考えることも重要になっています。
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