タクシー運賃 変わるの?

「きょうのタクシー料金、いつもより安かったな」
タクシーに乗った時そう感じることが、これからはあるかもしれません。国土交通省は、時間帯などによってタクシーの運賃を上げたり下げたりする制度を5月から導入する方針です。一体どう変わっていくのか。国土交通省を担当する樽野章記者教えて!

タクシーの運賃が変わるって、どういうことですか。
国土交通省は、5月から「ダイナミックプライシング」と呼ばれる仕組みをタクシーの運賃に導入する方針なんです。


「ダイナミックプライシング」って、何ですか?
「ダイナミックプライシング」は需要に応じて料金を上げたり下げたりする仕組みです。いつ値下げ・値上げをするのかはタクシーの事業者が自由に判断することができるので、例えば、日中の需要の少ない時間帯には値下げできる一方、雨の日や週末の夜など、需要が高まると予想される場合、値上げできます。


すべてのタクシーで、この仕組みが導入されるの?
いいえ。この仕組みは、申請のあったタクシー事業者だけが対象です。
このため、利用を申請していないタクシーは、これまでどおりの料金体系で引き続き、利用することができますよ。


でもこの仕組み、乗るタイミングによっては運賃が高い時もあるということですよね。それを知らずに乗った場合など、トラブルになることもありそうです。
そう思いますよね。ただこれは、申請のあったタクシー事業者で、なおかつ、利用者が事前にスマートフォンの配車アプリで行き先までの料金を確定させた場合に限定されます。
利用者は料金に納得したうえで、乗車することが前提となるんです。



値下げ・値上げの範囲は決まっているんですか。
通常の運賃と比べて5割引きから5割増しの範囲で変動させることができます。
ただ、申請したタクシー事業者が、最初からいきなり5割増しの運賃を適用することはないのではないかという見方が出ています。


なぜですか。
この制度だと、本来の制度と比べ運賃収入が変わらないように、料金を設定することが求められるからです。このため、例えば大きく値上げをした場合には、同じくらい値下げをしないといけなくなります。
タクシー事業者は、どこまでであれば受け入れられるのか、利用者のニーズをうかがいながら慎重に料金設定をすると見られています。


そもそもなぜ、この仕組みの導入が決まったんですか。

「少し高くてもすぐに乗りたい」とか、「安かったら乗るのに…」という、いわば、“隠れた需要”を掘り起こすことで、タクシーを利用する人を増やすことがいちばんのねらいで、タクシーの業界団体から要望があって検討が始まりました。国も、新たな仕組みの導入で、利用者の多様なニーズに応えたいとしています。
いずれにせよ、利用者にとって納得できる料金設定をできるかが、普及にむけたカギとなりそうです。

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