IRって何? 政府が大阪の整備計画初認定

カジノを含むIR=統合型リゾート施設。政府は2029年の開業を目指すとした大阪府と大阪市の整備計画を初めて認定しました。IRって、そもそもどんなものなの?

ニュースでよく聞くIR。
そもそもIRって何ですか?
IRは「Integrated Resort」の頭文字で、「統合型のリゾート」という意味です。
カジノのほかに大型の国際会議場やホテル、それに劇場などさまざまなエンターテインメント施設を兼ね備える大きな施設のことをこう呼んでいます。


なぜ、IRを作ろうという動きが出ているの?
主な目的は、海外に負けないような競争力の高い観光施設を設けて訪日外国人を呼び込むことと、その経済波及効果です。
大阪の計画の場合、年間の来訪者は、およそ2000万人、経済波及効果は、毎年1兆1400億円を見込んでいるんです。


でも、どうしてIRにカジノが必要なの?
IRは国際的な会議場など大規模な施設が併設されるので、維持・管理の費用が必要になります。
国によると、そのための“財源”にするというのがカジノの位置づけだということです。
カジノ運営には、2018年に制定されたIR整備法に基づいて規制が定められていて、1つのIRの中で、カジノ施設は1か所に限られています。
また、カジノ施設の収益の30%と施設への入場料が、国と都道府県に納付されることになっています。


それでも、カジノっていうと、やはり不安を感じる人もいると思うのですが。
ギャンブル依存症の人が増えるのではないかなど、根強い不安があるのは確かです。
依存症の対策としては、カジノ施設の入場規制が設けられます。
入場できるのは7日間で3回、28日間で10回に制限されています。
また、家族などからの申し出で、利用を制限できるとしています。
このほか、日本人や国内に居住する外国人がカジノ施設を利用するためには、1回もしくは24時間当たり、6000円の入場料が必要となります。


今後は開業に向けてどう進んでいくの?
内閣府の外局として設置された「カジノ管理委員会」が、カジノにかかわる部分で財務の状況や暴力団とのつながりがないかなどを審査した上で免許を付与します。
そして、カジノ施設が完成したあと、機器などの検査が行われ、IRが開業することになります。
「カジノ管理委員会」は、違反が見つかれば、免許を取り消すことができます。


なるほど。
それでもまだ課題も多そうです。
そうですね。政府はきょう、IRの整備を認定した一方で、実効性のある依存症防止対策などさらなる対策を講じるよう求めました。
IRの開業は国内では初めてのことですし、根強い不安をふっしょくするのは容易ではないと思います。
今後も丁寧な説明を行うとともに、ギャンブル依存症や犯罪を防ぐ対策など、健全な運営につながる取り組みが求められています。

※大阪府などは、事業者側が作成し、公表していた動画などについて、著作者などから利用の許諾を得ていない可能性が高い著作物が含まれていたことを明らかにしました。このため、使用していた一部の画像を削除しました。
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