なぜ人気? 日本のホタテ

去年1年間の農林水産物と食品の輸出額が公表されました。なかでも、断然トップは「ホタテ貝」。海外でも人気のウイスキーや牛肉を差し置いて、なぜそんなに売れているの?農林水産省担当の保井美聡記者、教えて!

海外で日本のホタテが人気とは驚きました。
去年1年間の輸出額を単体の品目別で見てみると、▽1位が「ホタテ貝」で910億円、▽2位が「ウイスキー」で560億円、▽3位が「牛肉」で520億円。
ホタテが大差をつけて1番なんです。


なぜ「ホタテ」がそんなに人気なの?
ポイントは貝柱の大きさです。

農林水産省によると、アメリカなどでとれるホタテは日本とは種類も異なり、比較的小ぶりなんだそうです。
このため、海外の日本食レストランで生食用として提供されるホタテは、大ぶりな日本のものが人気で、輸出の増加にもつながっているそうです。


『日本のホタテは大きい』というけれど、実際にはどれくらいの大きさなの?
輸出用の生で食べるホタテの多くは北海道産で、北海道漁業協同組合連合会によりますと、サイズは大きい方から順に2Lから7Sまでの9つに分かれます。

輸出先のアメリカや中国で人気を集めているのは2Lから3Sくらいまでの大きなサイズです。
2Lサイズにもなると、1粒50~60グラムと、中くらいの卵と同じくらいの重さがあるんですよ。


それは食べ応えがありそうです。
これから輸出はどんどん伸びていくのかな?
そうとも言い切れないんです。
輸出が伸びている要因の1つに、アメリカでの資源保護を目的としたホタテの漁獲規制があります。
今後資源が回復して、自国でホタテを確保できるようになった場合、日本からの輸出にどの程度影響を与えるかは不透明です。
また、過去には日本でホタテが大量に死んで輸出が大幅に減ったケースもあり、状況を注意深く見ていく必要はありそうです。


輸出拡大のためには、今後どのような取り組みが必要なのかな?
日本国内での加工度を高めていけるかが課題です。
日本から中国に輸出する殻付きのホタテ貝の中には、中国国内で殻を外して貝柱の状態にして、高値でアメリカに輸出されているものもあるそうです。

ホタテの多くは人がへらを使って手作業でむいているため、国内での人手不足が背景にあります。
殻をむくための機械の開発も進んでいますが、こうした取り組みで国内での加工体制をより強化していくことも必要だといえそうです。

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