夏のうなぎ商戦 ことしは値上がり!?
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今月23日と来月4日の「土用のうしの日」を前に、うなぎ商戦が本格化しています。
ただ、ことしは“物価高”の夏。
うなぎも例外ではなく、全般に去年より値上がりしているようです。経済部の隈部敢記者、教えて!
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うなぎの値上がり、現場ではどうなのでしょうか?
値上げの動きが実際に広がっているようです。
東京・千代田区にある創業125年の老舗うなぎ専門店を訪れましたが、この店では、人気メニューの「上うな重」をことし5月末に、それまでの税込み3400円から3700円に値上げしました。
原材料の国産うなぎの仕入れ値が上昇したことに加え、うなぎを焼くために使う炭や、しょうゆをはじめとする調味料などの価格が軒並み高騰したためだとしています。
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おかみの久保田守子さんは、「品質とサービスを維持するために、泣く泣く値上げしました。常連のお客は『しかたない』と理解してくれているようです」と話していました。
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専門店以外でも、値上がりしているのでしょうか?
牛丼チェーン大手では、すき家が、うな丼の並盛を去年の790円からことしは850円に値上げしました。
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また、松屋が今月中旬から期間限定で販売しているうな丼の価格を、去年より30円引き上げて880円としていて、外食業界では、うなぎを使ったメニューの値上げが相次いでいます。
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自宅で食べるうなぎのかば焼きなども値上がりしていますか?
総務省によりますと、国産うなぎのかば焼きの先月の小売価格は、東京23区の平均で、100グラムあたり1286円と去年の同じ月の1152円より、11%余り高く、値上がり傾向にあります。
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食品に関わる幅広い原材料の価格が上昇していますが、うなぎの仕入れ値も上がっているんですね。
東京都中央卸売市場では、先月時点で1キロあたりの平均価格が、「うなぎ」が4565円と去年の同じ月より12%余り上昇していました。
また、「蒲焼うなぎ」は、およそ19%上昇の5543円となっています。
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どうして、うなぎの仕入れ値は上がっているのですか?
うなぎの養殖に必要な稚魚の漁獲量が減ったことがあります。
水産庁によりますと、去年11月からことし4月までに、日本や中国、台湾などで漁獲され、国内で養殖されたウナギの稚魚の量は16.2トンで、前の年よりおよそ2トン減って、2年連続の減少となりました。
海流の影響などで稚魚が少なかったことが要因とされ、漁獲量の減少に伴い稚魚の取引価格は前の年より60%以上、値上がりしています。
さらに、うなぎ養殖に関係する団体や市場関係者などによりますと、エサ代や輸送コストも高騰しているということです。
こうした複数の要因が重なる形で、うなぎの出荷価格や卸売価格も上昇傾向にあるというわけです。
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値上がりしていても、やっぱり夏はうなぎが食べたくなりますよね。
そうした声も踏まえて、売り方を工夫する動きも出ているんです。
「1人1匹、ガッツリうなぎを食べるには家計の負担が大きいけれど、それでもみんなでうなぎの味を楽しみたい」というニーズがことしは高まると見込んで、大手小売りの間では、家族や友人でうなぎをシェアできる商品の取り扱いを強化しています。
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うなぎのシェアですか?
流通大手のイオンは、長さおよそ30センチ、大人の2~3人前分にあたる、特大の国産うなぎのかば焼きの取り扱い量を、去年の1.5倍に増やしました。
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1匹あたりをより大きく養殖した方が生産効率が上がり、グラムあたりの単価も割安になるということで、ことしの予約件数は去年より30%増えたということです。
また、コンビニエンスストア大手のセブン‐イレブン・ジャパンは、国産うなぎのかば焼きを細かく切ってごはんにまぶした弁当の種類を増やしました。
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これまでは2~3人用の1種類だけでしたが、ことしはさらに大きめの3~4人用を新たに投入しました。
こちらもシェアを目的とした需要の高まりを踏まえた品ぞろえの強化だということです。
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うなぎも値上がりの夏ですが、選び方しだいでは、味わえる機会もありそうですね。
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