「Go To トラベル」 どんな仕組み?

旅行の代金を割り引く「Go To トラベル」。今月22日から実施される予定ですが、東京発着の旅行は割り引きの対象から外されることになりました。急きょ決まった制度の変更。実際、どういう仕組みになるのでしょう?
Go To トラベルって、そもそもどういうキャンペーンなんですか?
Go To トラベルは、旅行会社や予約サイトを通じて旅行商品を購入した人や、直接、宿泊施設を手配した人を対象に、代金の割り引きなどを行います。
1 旅行代金を割り引く
2 観光施設や土産物店、飲食店、交通機関などで使えるクーポンを発行する
この2つの方法があり、22日から先行して旅行代金の割り引きが始まります。
割り引き額は旅行代金の35%分。宿泊旅行の場合は1人1泊当たり1万4000円、日帰りの場合は1人当たり7000円が上限です。
利用回数の制限はなく、自治体が独自に行うキャンペーンと合わせて利用することも可能です。
クーポンは準備に時間がかかるため、9月中をめどに始まることになっています。クーポンの額は旅行代金の15%分で、上限は宿泊旅行の場合、1人1泊当たり6000円、日帰りの場合は1人当たり3000円です。クーポンは旅行期間中に限って使用できます。

東京発着の旅行は割り引きの対象から外されることが、急きょ明らかになりましたよね。具体的に、どういう仕組みなんですか?
今回の事業では「東京都を目的地とする旅行」と「東京都内に住む人の旅行」が割り引きの対象外となります。
「東京都を目的地とする旅行」とは、都内の観光地や飲食店などが行程の中に組み込まれているツアーや、都内のホテルや旅館などに宿泊する旅行のことです。
観光庁によりますと、例えば、福岡県に住む人が飛行機で東京の羽田空港に着き、その後、神奈川県の観光地・箱根に移動し宿泊する場合、目的地は箱根になるので割り引きの対象になるということです。
一方、千葉県のホテルに宿泊して、都内の観光地をめぐるといったツアーは、観光のコースに都内が組み込まれていることから割り引きは適用されません。ただ、千葉県のホテルに宿泊し個人で都内を観光するようなケースは、割り引きの対象から除外できないとしています。
また、例えば埼玉県や千葉県などに住む人が、新幹線や飛行機で東京からほかの道府県に向かう場合は旅行の目的地は東京ではないので割り引きの対象になるということです。
今回は「東京都内に住む人の旅行」も対象外ですが、どこに住む人か、どう確認するのでしょうか?

観光庁によりますと、東京に住んでいない人かどうかは住民票がどこにあるかで判断します。旅行会社の店舗でツアーを予約する際や、宿泊施設にチェックインする際に、事業者が顧客に対し、免許証や保険証など、居住地がわかる証明書の提示を求めることにしています。
一方、ネットを通じてツアーや宿泊の予約をする場合は、居住地を入力してもらうことを想定していて、その後、宿泊施設などで証明書を確認するとしています。
すでに東京発着の旅行を申し込んでいた人もいると思うんですが、キャンセルなどはできるのでしょうか?
Go To トラベルは、今月22日の旅行から割り引きの対象となりますが、キャンペーンに参加する旅行や宿泊事業者の登録申請の受け付けは、まだ始まっていません。登録を受けた事業者が割り引きの対象となる旅行商品の販売を本格的に始めるのは早くても今月27日となります。

ただ、今回のキャンペーンでは、すでに予約済みの22日以降の旅行でも旅行者が後日、手続きをすれば、割り引き分の還付を受けることができます。このため、キャンペーンの開始を期待して、すでに東京発着の旅行を予約したという人も一定数いるとみられます。
こうした人が、東京が割り引きの対象から外れたことを受けて仮に予約を取り消した場合でも、政府は、キャンセル料の補償はしない方針です。
その理由について観光庁は、感染拡大を受けて旅行会社や宿泊事業者はこれまで、予約を取り消した場合でもキャンセル料を取らなかったり、行き先の変更に応じたりするケースが多く、今回も同様にそれぞれの対応にしたがってほしいとしています。
※7月21日追記
東京を割り引きの対象から外したことに伴うキャンセル料について、赤羽国土交通大臣は7月21日の記者会見で、旅行者がキャンセル料を支払わずにすむようにするとともに、旅行会社に損害が生じた場合は政府として補償することを明らかにしました。
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