それでも軽自動車が人気?

去年1年間に国内で最も売れた車は、3年連続でホンダの軽自動車「N-BOX」。実はランキング上位10車種のうち、5車種を軽自動車が占めました。なぜ軽自動車が人気を集めているのか、自動車業界担当の佐々木記者、教えて!
上位10車種ってどんな顔ぶれなんですか?
佐々木記者
それがこちら。ことしも軽自動車が目立ちますね。

軽自動車が人気があるのは、乗用車に比べて、維持費が安いというのが1つの理由。それだけではなく、最近は軽自動車でも車内空間が広く設計された車種が増えていることもあるようです。ひろびろ空間、なんてコマーシャルでもよく見ますよね。
こうした車種は「ハイトワゴン」と呼ばれ、1位の「NーBOX」、2位の「タント」、3位の「スペ-シア」、4位の「デイズ」がいずれもこのタイプです。後部座席のドアがスライド式になっている(一部をのぞく)のも特徴で、幅広い用途で使えるようになっています。
かつて軽自動車といえば、小さくて狭い車が当たり前で、レジャーとは別に通勤などに使う「セカンドカー」としての用途があったとも言われています。
しかし最近は、家族で一緒に旅行や買い物などに使う「ファーストカー」として使われる傾向が強まっているんです。自動車メーカーのスズキの調べでは、国内で販売された軽自動車のうち、ハイトワゴンは全体のおよそ半分を占めています。
なるほど。ただ軽自動車は安全面が不安という人もいるようです。最近は高齢者ドライバーの事故が問題になってもいますが、安全機能は大丈夫なんでしょうか?
佐々木記者
その点も各メーカーのセールスポイントになっているようです。各社とも、軽自動車の安全機能は乗用車と見劣りしなくなっているとアピールしています。
代表的な安全機能としては、衝突の被害を軽減させる自動ブレーキ、アクセルとブレーキの踏み間違いを防止する機能、駐車する時のハンドル操作を自動で行う、車線の真ん中を走行するようサポートする機能、こういったものがあります。

ダイハツのタントの例を見てみると、購入者の9割以上がこうした安全機能がついたグレードを選んでいて、多少割高になっても、安全機能を求めていると言えそうです。
軽自動車以外のクルマは、今後どうなっていきそうなんですか?
佐々木記者
まずコンパクトカーで動きがありそうですよ。2月、販売ランキングによく登場するコンパクトカーのトヨタの「ヤリス(旧ヴィッツ)」と、ホンダの「フィット」の新型車が相次いで発売される予定です。燃費もよく、最新の技術を搭載した小型車がどこまで販売を伸ばすかが注目です。
そして、100年に1度の大変革の時代と言われている自動車業界。ことしは「電気自動車」と「自動運転」とで大きな動きがあります。
電気自動車では、国内の自動車メーカー各社が本格的に販売に乗り出します。トヨタは軽自動車よりも小さい2人乗りの超小型の電気自動車を、ホンダも小型の電気自動車をそれぞれ発売する計画です。国内では販売が広がっているとはいえない電気自動車ですが(2018年の販売台数は新車全体の0.5%)、これまでとはタイプの違う電気自動車が発売されることで、利用が広がる可能性があります。

また自動運転では、これまで実用化されているのは運転を支援する安全機能にとどまっていますが、ことしから、一定の条件のもとで、完全な自動運転ができるようになります。緊急時にはドライバーが操作することが必要になりますが、高速道路などではシステムに運転を任せることができます。
この一年、どんなクルマが登場するのか、担当記者としては目が離せません。
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