NEW2019年06月19日

レジ袋っていくらになるの?

スーパーやコンビニなどで使われる「レジ袋」。世耕経済産業大臣が、早ければ来年4月から小売店にレジ袋の有料化を義務づける方針を今月、明らかにしました。でもなぜ今、レジ袋の有料化を急ぐの? そして、レジ袋っていくらになるの?

スーパーだと、レジ袋はすでに有料化されているところもありますよね?

そうね。最近は買い物の時にマイバッグ・エコバッグを持って行くという人も多いし、地方自治体が独自にルールを定めて、有料化やレジ袋削減を進めてきた面もある。でも、その動き、ちょっと「頭打ち感」が出ているの。

スーパーの業界団体がまとめた「レジ袋辞退率」、つまり会計の時に「レジ袋いりません」というお客さんの割合が、こちら。

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およそ10年前、平成20年は15%だった。これが平成26年には50%を超えて急速に伸びた。でも去年は53%で伸びが鈍っている。政府は、さらにレジ袋を減らすには、一歩踏み込んだ取り組みが必要な状況だと考えたというわけ。

なるほど。でも、そもそも、どうしてレジ袋を減らす必要があるんですか?

レジ袋などの「プラスチックごみ」は、海洋汚染や人体への影響が懸念されるとして、どう削減するかが世界的課題になっているの。

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海外では、レジ袋の有料化・生産禁止などの規制が相次いで導入されていて、たとえばアフリカのケニアでは生産・販売・使用が禁止、違反すると最高4年の禁固刑または罰金なんですって。

一方の日本は、国民1人あたり、1日約1枚はレジ袋を使っているの。使い捨ての容器包装ごみの量(1人あたり)も、アメリカに次いで2番目に多いというのが現状。

小売業界ではすでにレジ袋削減に取り組んでいるところもあるけれど、企業の規模などによって取り組みの度合いはさまざま。このため、法令によって全国一律に規制しようということになったようね。

どんな店のレジ袋が有料になるのか、具体的には、関係省庁がこれから詳細を決めるけど、スーパーだけでなく、コンビニ、ドラッグストア、デパートなどが広く対象になる見通し。これまで有料化にあまり対応していなかったコンビニが加わることで、レジ袋の削減が進むか注目されそうね。

有料化されたら、いくらになるんですか?

金額は、国が一律に決めるのではなく、小売店自身が決めることになるの。

目安としては、レジ袋1枚のコストは、大きさにもよるけど0.5円から2円程度なんですって。

消費者にとっては少しでも安い方がいいんだけど、あまりにも安いと、レジ袋削減につなげる有料化の効果が少なくなる心配がある。逆に、高すぎると買い控えなどにつながるとの懸念も小売店の側にあって、価格設定は難しいわね。

小売業界の中には、いっそのことレジ袋自体を使うのをやめようという動きもあるの。ある大手コンビニは、プラスチック製のレジ袋を2030年までに全廃し、紙や植物由来の素材のものに切り替える方針を打ち出しているわ。

今のレジ袋は便利だけど、環境にやさしい素材の袋や、お気に入りのマイバッグ・エコバッグを使うのが、ショッピングの楽しみの1つだと考える人もいる。買い物の習慣や意識が、これからちょっと変わることになるかもしれないわね。