ZOZOが2000人 過熱するバイト獲得競争
国内最大級の衣料品通販サイトを運営する「ZOZO」が、アルバイト従業員の獲得強化に乗り出すことになりました。人手不足を背景に、企業の間では、アルバイトの獲得競争が激しくなっています。
ZOZOのアルバイト募集ですが、なぜ話題になっているんですか。
規模と待遇だと思う。
ZOZOは、千葉県習志野市と茨城県つくば市にある物流センターで、新たに計2000人のアルバイト従業員を採用すると発表したの。
これに合わせて待遇も改善。時給は、現在の1000円から、週3日以下の勤務の場合は1割引き上げて1100円に、週4日以上の場合は3割引き上げて1300円にする。さらに、アルバイトにも成果に応じて、ひと月あたり最大1万円のボーナスを、6月と12月にまとめて支給するんだって。
でも、ネット上では、「非正規労働者を増やしているだけだ」とか、「週4日以上入るのは厳しいよな」といった声も上がっているが。
そうね、そういう声があると会社に尋ねてみたんだけど、「物流センターのアルバイトの中で、正社員志望のニーズは割合としてそれほど高くはなく、働き方のニーズが多様化する中で、それぞれのライフスタイルに合った働き方を選択できるというメリットがあると思う。給与水準についても、常に検討・改善を進めていくことにしている」と話していたよ。
ZOZOは、ことし3月期の決算で上場以来、初めて減益となったんだけど、商品の取扱量は増加しているの。会社では、今後も物流センターを増強していく計画で、必要なアルバイトを確保するには、時給の大幅な引き上げなど待遇の改善が欠かせないと判断したんだって。
ネット上では、「1300円はすごい」という声と、「都内だとよく見る」といった反応もありますが、アルバイトの時給の水準としてはどうなんですか?
人手不足を背景に、企業の間ではアルバイトの獲得競争が激しくなっているから、時給は「右肩上がり」の状況なの。
求人情報会社「リクルートジョブズ」によると、首都圏・東海・関西の3大都市圏では、アルバイトとパート従業員の募集時の平均時給は、平成28年11月に初めて1000円を突破(1002円)。これ以降もほぼ一貫して上昇して、ことし3月時点では1044円と、去年の同じ月より26円(2.5%)のプラスとなっている。
来年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、人手不足の状態が続きそうですね。
そうよね、働き手を確保しようという企業の動きは一段と強まりそうね。今回のZOZOのほかにも、大阪のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」では、4月からアルバイトやパート従業員の時給を一律に30円引き上げ、1030円以上としたの。
「ユニクロ」などを展開する「ファーストリテイリング」は、グローバル展開を推し進めるため、来年春から新入社員の初任給を一気に2割引き上げる方針なんだって。
ただ、大手企業に比べて経営体力の劣る中小企業は、簡単には人件費を上げられないのが現状なので、今後、人材の確保を巡って大手と中小との格差が広がるかもしれないわね。
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