復活の兆し?電子辞書が11年ぶりプラス

スマートフォンの普及などで低迷していた電子辞書の出荷台数が去年、11年ぶりに前の年を上回りました。背景には何があるのでしょうか。
私は以前は電子辞書を使っていましたが、スマホを使い出してからは、分からないことばがあったら、ネットで調べるようになりました。
そういう人は多いと思うけど、「ビジネス機械・情報システム産業協会」のまとめによると、電子辞書の去年の国内の出荷台数は110万804台で、前の年より8.5%増えたの。

電子辞書の国内の出荷台数は、平成19年にピークを迎えたんだけど、スマホの普及などで減少が続き、おととしには3分の1ほどに落ち込んだ。それが去年は11年ぶりにプラスに転じたというわけ。
低迷が続いていたのに、なぜ増加したのでしょうか。
その背景には、英語教育の低年齢化があるの。今も、小学5年と6年は、英語に慣れ親しむための「外国語活動」の時間があるけど、学習指導要領の改訂で、来年4月から、英語が正式な教科になる。
それに、「外国語活動」は3、4年生に前倒しされる。こうした動きに合わせて、メーカーは、新たな機能を持たせた電子辞書の新商品を投入していて、そうした商品の販売が好調なんだって。
そういえば家電量販店の売り場などで、「小学生向け」「中学生向け」などの電子辞書のコーナーを見たことがあります。

電子辞書売り場の、目立つ位置に低年齢向けの機種が置いてあって、大きく「小学生向け」なんてアピールしていたりするよね。例えば、カシオ計算機の「小学生向けモデル」は、リズムに合わせて英単語の発音を確認したり、イギリスの小学校で採用されている短い文章を、ストーリー仕立てで学んだりする教材が収録されている。
シャープも、英語を習う人の最初の目標とされる英検5級の問題集を収録するなど、低年齢向けの教材を充実させているし、パソコンに慣れるきっかけにしてもらおうと、キーボード入力の練習ができる機能も搭載しているんだって。
小学校での英語の教科化は、来年度からですが、これからさらに販売台数が伸びていくのでしょうか。
電子辞書は今はまだ、「下げ止まった」という感じ。メーカーも、これからどんどん伸びていくとまで楽観的ではない。
ただ、小学生の学習用という新たなニーズが生まれているので、復活のきっかけになればと期待しているみたい。メーカーがさらにどんな工夫をしてくるのか、今後の戦略が注目されるわね。
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