NEW2018年12月18日

「PayPay」で何が? 不正利用の対策は

QRコードを使ったスマートフォンの決済サービス「PayPay」で、クレジットカードの不正利用が相次いで判明。運営会社は、身に覚えのない請求に注意するよう呼びかけるとともに、対策を発表しました。

「PayPay」って、最近、耳にするようになりましたが、そもそも、どんなサービスなんですか?

「PayPay」は、ヤフーとソフトバンクが共同で出資してことし10月から始めたスマホの決済サービスのこと。

買い物客が専用のアプリをダウンロードして、スマートフォンで表示したQRコードを店側に示したり、店側が示したQRコードを読み取ることで、商品やサービスの代金の決済ができる。

代金は事前に登録した銀行口座やクレジットカードなどから引き落とされる仕組みなの。

クレジットカードの不正利用が相次いで分かったということですが、どういうことなんですか?

運営会社は今月、「PayPay」を使って買い物した人に、支払額の20%を還元するなどのキャンペーンを展開。その期間中、会社側に対して、「PayPay」を使った身に覚えのないクレジットカード決済が行われたという利用者からの連絡が数十件相次いだ。

例えば、ツイッターには、被害の内容も投稿されている。

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カード番号など個人情報が流出した可能性もあるんですか?

会社側は顧客情報の流出などは起きていないとしている。何らかの方法で不正にクレジットカード情報を入手した第三者が勝手にアプリに登録して利用したとみているんだって。

それに、アプリでは、クレジットカードを登録する際、数字3ケタのセキュリティコードなどを何度、間違えても入力に制限がかからない仕様になっていて、登録方法の甘さも指摘されている。

会社側は、制限がかかっていなかったことが不正につながったかどうかは分からないものの、不正利用を招くリスクがあったとして、18日、セキュリティコードなどの入力回数に制限を設けることにした。

運営会社は利用者に対し、アプリをアップデートするとともに身に覚えのない請求があった場合は、カード会社へ問い合わせるよう呼びかけている。

「PayPay」が行ったキャンペーンでは、サービスが一時的に使いづらくなるほど、利用が集中したそうですが、不正利用はそれに水を差した形ですね。

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そうね。スマホの決済サービスは、中国など海外で急速に普及している。

日本でも、各社が参入して普及を進めようとしている段階なんだけど、今回の「PayPay」のキャンペーンは、サービスの利用者獲得という面では一定の成果があったと言える。

だけど、セキュリティーの面で、消費者に不安を与えることになってしまった。「PayPay」に限らず、各社には、サービスを安心して利用できるように運用してもらいたい。