NEW2018年11月07日

日本が最悪!? 高度なスキルを持つ人材不足

人手不足が深刻化している日本。イギリスの大手人材コンサルティング会社が世界33の国と地域を対象に行った調査で、特にIT分野などの高度なスキルを持つ人材を確保するのが最も難しい、つまり、人材が不足している国だと指摘されました。

なかなか厳しい結果ですね。具体的にはどういうことなんですか。

調査は、33の国と地域の政府統計などをもとに、企業が求めているスキルと実際に仕事を求めている人のミスマッチの度合いを数値化した。

求人が過剰な状態だと「10」、人手が過剰な状態は「0」、均衡がとれた状態は「5」になる。その結果がこちら。

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日本は最下位の「10」。スペインやルクセンブルクと並んでIT分野などの高度なスキルを持つ人材の確保が最も難しい国であるとされた。企業が求めているスキルと、実際に求職者が持っているスキルが大きく乖離(かいり)していることが浮き彫りになった形ね。

おととしの調査では「9.8」、去年は「9.9」だったから、さらに深刻度が増した。一方で、インドやカナダは「5」に近く、人材の均衡がとれていることを示している。

それにしても、世界で最悪とは。なんでそんなに人材が不足しているんですか。

調査した会社では、その理由として、労働人口の減少に加えて、急速な技術の進化に日本の人材が持つスキルが追いついていないことを挙げている。その背景には、終身雇用制度のもと、個人がスキルアップを軽視していることや、高度なスキルを持った人材への給与が他の先進国よりも少ないことがある。それに、実務より教養を重視する日本の大学教育などに問題があるとも指摘されている。

問題は根深いですね。何か手を打たないといけませんね。

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調査を行ったヘイズ日本法人のマーク・ブラジ代表は、「日本がやるべきことは3つある」と話している。それは、
▽必要な人材を育成すること、
▽必要な人材を受け入れること、
▽人材を仕事に適応させていくこと。

そのうえで「問題はわかっているので、どのようにして行動していくかが課題だ」と訴えている。

なるほど。耳の痛い指摘ですね。確かに行動しないといけないですね。