NEW2018年08月07日

最近よく聞くFFRって何?

アメリカのトランプ大統領は、貿易赤字が多い国に「不公平だ」と不満をぶつけて、次々に二国間での交渉を持ちかけています。日本もその例外ではありません。8月9日には、「FFR」という話し合いが始まることになりました。

「FFR」って、最近ニュースで出てきますけど、よくわかりません。

そうよね。「FFR」とは、Free(自由)、Fair(公正)、Reciprocal(相互的)の頭文字をとったことば。「自由で公正かつ相互的な貿易取引のための協議」というそうよ。
ことし4月、日米首脳会談で新しく設けることで合意した。日本側は茂木経済再生担当大臣、アメリカ側はライトハイザー通商代表が参加する。初めての会合が8月9日と10日、2日間にわたってアメリカのワシントンで開かれる見通し。

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麻生副総理兼財務大臣とペンス副大統領で「日米経済対話」というものもありましたよね。

そうなんだけど、この話し合いがなかなか成果を生み出せなかったということで、4月の首脳会談で日米経済対話のもとに、貿易・投資の課題に焦点を当てた「FFR」という枠組みで、話し合いをしていこうということになったわけ。

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今回は、どんな話し合いになりそうなんですか?

関係者に聞くと、「予想できない」と話している人が多い。閣僚レベルで話し合う時は、事務レベルで何回か打ち合わせをして、相手はどんなところに関心があるか、当たりを付けて臨むのが普通。だけど、今回はそういう機会が持てていないみたいなので、アメリカ側がどういう主張をしてくるのかわからない。

今までの発言を確認すると、ライトハイザーさんは、日本がアメリカからの輸入牛肉にかけている関税などを下げるために、日本と二国間で協定を結びたいと主張しているから、そういう話が出るかもしれない。
茂木経済再生担当大臣は「経済が最もグローバル化し、技術革新が進んでいる国はアメリカだ。TPP=環太平洋パートナーシップ協定がアメリカの経済や雇用にとってもプラスになる、といったこともお話ししたい」とコメントしている。

ただ、トランプ大統領は、日本から輸入する自動車の関税を引き上げることを検討していて、話し合いがうまくいかなければ、それを理由に実行に踏み切るという見方もある。日本としては難しい交渉になりそうよ。