NEW2018年04月02日

大企業のトップが新入社員に求めるものは?

新しい年度が始まった4月2日。ことしも多くの若者が社会人としての一歩を踏み出しました。大手企業のトップは入社式で新入社員にどのようなメッセージを送ったのでしょうか。

入社式で社長からどんな言葉を言われたかなんて、緊張して全く覚えていないんですが…。

そういう人も多いと思うけど、社長が新入社員に送るメッセージには、会社の置かれた立場や、今後、目指す姿が端的に示されているのよ。

例えば、トヨタ自動車。年間2兆円規模の利益をあげる大企業だけど、豊田章男社長はAIや自動運転の進化で今、車の定義が大きく変化していると見ている。そして、次の100年も車が移動手段の主役であり続けるかはわからないと危機感を表したの。

そうした時代を生きるため、トヨタが生み出した生産方式など、これまで会社が大切にしてきたことに加え、自分らしさを磨いてほしいと新入社員に求めたわけ。

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新年度早々、景気のいい話が明らかになった企業もあるとか。

流通大手のイオンね。ことし2月期の業績見通しを上向きに修正したことを受けて、グループの若手社員など20万人に1万円の臨時ボーナスを支給することにしたの。支給総額は20億円にもなるわ。
ただ、さすがに新入社員はこの業績に貢献していないので、対象外。

アマゾンなど業態を超えた競争が激しくなっていて、岡田元也社長は「お客さんが求めているものが非常なスピードで変わり、きのう正しかったことが、きょうも正しいとはかぎらない。変革が非常に重要になる」と強調したわ。

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英語での入社式が知られるあの企業ではどうだったの?

ネット通販大手の楽天ね。ことしも入社式はすべて英語で進められたわ。

三木谷浩史社長はAIやメディア、教育などあらゆる領域で社会が根本から変わろうとしていて、10年から15年後の世の中は全く違うものになっていると見通した。そして、新入社員に向けては「革新性、創造性、そして、起業家精神を持って一緒に走ってほしい」と激励したの。

ことしから事務系の新入社員も半年間、プログラミングやデータ分析などを学ぶそうよ。

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3人の社長に共通するのは、今、ビジネス環境だけでなく、世界が大きく変わっているという認識ね。その変化に対応し、変革をリードする人材になってほしいというのがメッセージと言えるのではないかしら。

明日からまじめに英語を勉強しようかな。

きょうからよ!