NEW2018年03月07日

防げなかった?イチゴの品種流出

ピョンチャンオリンピックをきっかけに、注目が集まったイチゴの品種流出問題。どうしたら防げたのか、これからどう防ぐのかが課題になっています。

この話、ピョンチャンオリンピックでカーリング女子が食べてた韓国のイチゴ、ってことで急に注目されちゃったよね。カーリングの選手たちには、ちょっと気の毒な気もするんだけど。

そーだよね。前から韓国のイチゴは日本の品種が使われてるっていうことは問題になってたの。でも今回のことで、齋藤農林水産大臣も韓国のイチゴは主に日本の品種がもとだと発言したりして話が大きくなった感じかな。

でも、日本の品種が無断で使われてるんだとすると、やっぱり問題だよね。

そう。日本の農業が損してるってことになるよね。農林水産省の試算では、韓国で日本の品種を登録していたら、年間で16億円から44億円が得られたはずだっていうことだけど、それだけ損してるかもってことね。

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農家にしたら影響は大きそう。防げなかったのかなあ。

農林水産省は、イチゴの品種を開発した日本の生産者が10年以上前に韓国の生産者に栽培を認めるとき、ほかには渡さないという契約だったのに、結局、無断で広がったのが要因ではないか、と説明してる。

今は韓国でも品種を登録すれば、無断栽培は差し止めを求められるんだけれど、今回のイチゴでは、流出したとみられるのが10年以上前で、韓国では当時、そうした仕組みが整っていなかったということなので、今から法的な措置をとるのは難しいとしているんだけどね。

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自動車関連の特許とかだったら、もっと大金になるし、日本企業もきっちりやってそうだけど、農産物の品種も同じように気をつけなきゃってことだよね?

そうだよね。世界でビジネスをしてるアメリカ企業なんかは、開発した種などが無断で使われないように厳しく守ってるそう。でも日本の農業は、どうしてもこれまで国内ばかりだったから、海外から品種を守るって意識は薄かったのかも。

海外で品種登録するのは、お金も手間もかかるんだけど、農林水産省は予算をつけたりして後押しを強めていくそう。
最近、外国人観光客も多くなって、日本の食べ物の評判もいいから、おいしい野菜や果物の品種もひょっとしたら狙われると思っておくことはこれから大事だよね。