NEW2018年02月05日

AI先生も!大学入試改革の英語対策

時は、まさに本格的な受験シーズンを迎えていますが、早くも3年後の大学入試に向けた動きが、にわかに活発になってきました。それもそのはず、今の大学入試センター試験に代わって2021年1月から始まる新たな共通テストを最初に受験することになる子どもたちが、この春に高校1年生になるのです。新たな共通テストでの大きな変化の一つは、英語での「書く力」や「話す力」を重視し、民間の検定試験が活用されることです。このため、通信教育や予備校などでは英語学習の新たなサービスを相次いで導入しているのです。

ちょうど今、高校受験に臨んでいる生徒たちが、3年後の新しい共通テストの1期生となるわけだ。高校入試も終わらないうちに、大学入試の時の対応が話題になるなんて、大変だなぁ。「書く力」や「話す力」が重視されるようになるというけど、生徒たちにしてみれば、どうやって対策すればいいか悩むんじゃないかな?

やっぱり、これまでは「読み書き」重視だったから、「話す力」をどうやって身につけるかがいちばんの課題となる。だから、通信教育や予備校などでは、新たなサービスで「話す力」を向上させる仕組みにそれぞれ知恵を絞っているみたい。

「話す力」を身につけるには、実際に英語が母国語の人と話す経験を重ねるのがいちばんだろうけど、そんなにたくさんの外国人の先生がいるわけでもないし、どうするのかな?

そこで登場するのが、ネットやAI=人工知能というわけ。通信教育を展開しているベネッセでは、この4月からインターネットを通じて英語を母国語とする講師からレッスンを受けることができるサービスを始める。

一般的な英語の通信教育のメニューでは、月に1度15分間の1対1のレッスンを受けられる。パソコンやスマホを通じて、いわばテレビ電話のような形での会話になるそうだけど、外国人と英語で話をすることに慣れていない高校生にも利用しやすくしようと、事前に冊子で予習できたり、レッスンの進み具合を調整したりするとしている。

また、大手予備校「東進ハイスクール」では、この春に高校1年生になる生徒を対象に、来月上旬から新たな英語の授業を始める。この授業では生徒が英文を正しく発音できているかどうか、AIが判定するんだって。あらかじめAIが日本人が英語を話す時に間違えやすいポイントなどのデータを蓄積しているそうで、生徒がパソコンの前に座って、画面に表示される英文を読むと、発音を直すべき単語が赤く表示される仕組みになっている。

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AIが英会話の先生になるということですね。何だか厳しそうだな。

例えば、「L」と「R」の発音の違いとか、「th」の発音とか、私たちも苦労してきたようなところは、当然しっかりと判断されるそう。一つの単語ごとの発音だけでなく、文章として単語が連なった時に、ネイティブの人たちが話すような滑らかな発音になるよう指導するんですって。

大学入試が変わるということは、高校以下の生徒たちの学習も変わる、教育サービスの内容も変わるということなんですね。

そうね。ただ、英語は大幅な変更となるため、新しい共通テストになってからも最初の4年間は、今のセンター試験で用いられているマークシート方式の試験も継続されることになっているの。

受験生は国立大学の場合は民間の検定試験とマークシート方式の両方、そのほかの大学の場合は志願する大学の求めに応じて両方もしくはどちらか一方を受けることになるから、受験生にとってはより負担が重くなるかも。

それでも、「話す力」重視への転換によって、近い将来に英語でも自己表現できる若者がどんどん社会に増えて、世界への発信力も高まるかしれない。私たち社会人も、うかうかしてられないわね。