大きな被害がでた2019年の台風19号で犠牲になった方々の詳しい状況をもとに、大切な命を守るために「そのとき行動してほしいこと」を伝えます。

今すぐ備える 防災ポスター

1 備える1 備える

2〜3日前2〜3日前

ニュースで台風の話題が出ている。どうも今回の台風は危険らしい…というときです。

例えばこんなことが起きています!

気象庁が記者会見
「台風が上陸の可能性」「特別警報の可能性」

「ハザードマップ」は
チェックした?

死者の7割はリスク地帯で死者の7割はリスク地帯で

2019年の台風19号では、水害と土砂災害で死亡した79人のうち52人が「ハザードマップ」などで危険だと示されていた、いわば“リスク地帯”で命を落としました。

静岡大学防災総合センター
牛山 素行 教授

災害で危険な場所は、事前に示されていることをご存じですか?
まずはお住まいの地域のハザードマップを確認しましょう!

ハザードマップは
印刷しておこう

ハザードマップは印刷しておこうハザードマップは印刷しておこう

「自治体名 ハザードマップ」などで検索して、自治体のサイトで確認しましょう。
過去の台風では災害が迫るとアクセスが集中して、多くの自治体のサイトが閲覧できなくなりました。
あらかじめ印刷しておくと安心ですね!

自宅は「低地」にありませんか?

自宅は「低地」にありませんか?自宅は「低地」にありませんか?

「リスク地帯」のほかにも危険はあります。
死亡した17人のうち13人は、周囲より低い、いわゆる“低地”にいました。

浸水リスクがある「低地」とは?

自宅は「低地」にありませんか?自宅は「低地」にありませんか?

牛山教授
川にある堤防や橋と、自宅の位置関係を確認してください。
同じような高さにある場合は浸水のおそれがあります。

備蓄や防災グッズの再点検を

備蓄や防災グッズの再点検を備蓄や防災グッズの再点検を

食料と水は最低3日分。懐中電灯や携帯ラジオ、常備薬、携帯トイレも。
災害の情報を収集できる各種アプリをダウンロードしておくと便利です。

「調理不要」の離乳食も

「調理不要」の離乳食を準備して「調理不要」の離乳食を準備して

小さなお子さんのいる家庭では、調理のいらない離乳食や液体ミルクがあると安心です。

避難所の“充電渋滞”に備えて

充電渋滞備えて充電渋滞備えて

避難所では限られたコンセントに人が集まり“充電渋滞”ができるケースもあります。
アルカリ電池などを使うタイプのスマホ充電器を用意しておくと安心です。

飛ばされやすいものは“凶器”に!
家の中にしまって

飛ばされやすいものは家の中にしまって飛ばされやすいものは家の中にしまって

傘や物干し竿など飛ばされやすいものは室内へ。
強風で飛ばされると人や家屋に被害を与える“凶器”になるほか、停電の原因にもなります。

今すぐ備える 防災ポスター

2 動く2 動く

1日前〜1日前〜

電車が止まった。
雨風が強まって警報や避難情報が発表された、というときです。

例えばこんなことが起きています!

計画運休 氾濫危険情報
大雨警報 高齢者等避難
土砂災害警戒情報 避難指示

最新の情報にアンテナを張って

最新の情報にアンテナを張って最新の情報にアンテナを張って

気象庁や自治体が発表する最新の情報に注意しましょう。防災アプリやテレビのdボタンを使って、積極的に情報収集することが大切です。

「避難指示」がスイッチ。
遅れず行動を!

「避難指示」がスイッチ。遅れず行動を!「避難指示」がスイッチ。遅れず行動を!

自治体から「避難指示」が出たら、その時が避難のタイミング。まだ大丈夫、などと思わず速やかに行動しましょう。

お年寄りや子どものいる家庭は
「高齢者等避難」で行動!

お年寄りや子どものいる家庭は「高齢者等避難」で行動!お年寄りや子どものいる家庭は「高齢者等避難」で行動!

避難に時間のかかる人は、「高齢者等避難」の情報の時点で行動を始めてください。
近所に助けの必要な人がいないかどうかも、気を配ってください。

今夜だけでも
「2階以上」で寝てください

今夜だけでも「2階以上」で寝てください 今夜だけでも「2階以上」で寝てください 9人 平屋で死亡 12人 2階建ての1階で死亡 2階以上にいれば
助かった可能性がある
0人 平屋で死亡 0人 2階建ての1階で死亡 2階以上にいれば
助かった可能性がある

台風19号では自宅で水害で死亡した21人のうち12人が、2階建ての1階にいました。2階以上にいれば助かった可能性があります。

牛山教授
浸水が始まると家具が浮いて、高齢者は2階以上に移動するのが困難になります。避難が遅れがちな夜だけでも「斜面と反対側の2階以上で」寝るようにしてください。

3 守る3 守る

最接近最接近

「雨、風、ヤバイ」外の様子がわからない!
周りの道路が冠水している!…というときです。

例えばこんなことが起きています!

緊急安全確保 住宅の浸水
特別警報 土砂災害の発生
記録的短時間大雨情報 道路の冠水
顕著な大雨に関する情報    

とにかく外は危険です!

とにかく外は危険です!とにかく外は危険です!

台風19号で犠牲になった92人のうち57人は屋外で被害に遭いました。
何らかの理由で屋外にいて、被災したのです。

牛山教授
屋内にいれば助かったかもしれないケースもあります。
雨風が激しくなってからの屋外行動は非常に危険です。

「車で移動」も危険です

車で被災40% その他の場面で被災60%
車で被災40% その他の場面で被災60%

屋外で死亡した57人のうち半数近い23人は車で被災しました。
移動中に川に流されたり、道路の陥没に気づかず落下したりして命を落としました。

牛山教授
水深が浅いから大丈夫だと思っていても、実は車は簡単に流されてしまいます。浸水した場所の運転は避けてください。

無理な「出勤」「帰宅」はNG!

無理な「出勤」「帰宅」はNG無理な「出勤」「帰宅」はNG

通勤や帰宅途中などに死亡した人は13人。屋外での死者の約25%です。
特にマイカーの利用が多い、地方での犠牲者が目立ちます。

牛山教授
企業は社員に、無理な出勤や帰宅をさせないことが大事です。
出勤や帰宅の時間を見直し、安全になるまで外に出ないでください。

最後は「垂直避難」を

最後は「垂直避難」を最後は「垂直避難」を

外に出るのが危険なときは、「2階以上で、斜面や崖から離れた部屋」に避難しましょう。
自宅のすぐ近くに頑丈な建物があれば、上の階に避難することも有効です。

「台風がくる!」防災ポスター「台風が来る!」防災ポスター

学校や自宅に貼って、防災する上で大切なポイントは何か、確認しながら台風に備えましょう!

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