医学・生理学賞

利根川進さんって どんな人?

体の中で細菌などとたたかう仕組みを明らかに

ノーベル医学・生理学賞を受賞した日本人はこれまでに5人います。

このうち、第1号の受賞者となったのは、1987年に受賞したマサチューセッツ工科大学教授の利根川進(とねがわ・すすむ)さんです。

利根川さんは、私たち人間など、生き物の体にある、免疫の仕組みについて研究しました。

体の中に侵入したウイルスや細菌といった敵とたたかう仕組みのことよね。

体が敵とたたかうときの武器になるのが抗体という物質です。

この抗体は、姿を変えてあらゆるタイプの敵をやっつけるので、生き物は自分の体を守って生きながらえることができます。

抗体が姿を変えてあらゆる敵に対応する仕組みがどうして起きるのか、長い間謎でしたが、利根川さんは、抗体に関わる遺伝子が変化することでできることを明らかにしました。

科学文化部

水野 雄太(みずの ゆうた)

平成25年入局。初任地・仙台局では、平成28年から2年間、気仙沼支局で勤務し、東日本大震災の犠牲者遺族や住宅再建の課題を取材。
平成30年から科学文化部で、主に再生医療とゲノム編集の取材を担当。