文学賞

なんでノーベル賞に「文学賞」があるの?

発明家のノーベルは 文学も好きだったから

1833年生まれのアルフレッド・ノーベルは、ダイナマイトの発明者として知られていますが、実は生涯を通じて文学にも深い関心を持っていたんです。

若い頃には、科学や物理学だけでなく、文学や哲学について教わる家庭教師もいて、10代の頃から詩の創作を行うなど、文学的な才能を見せていたんだそうです。

晩年も創作意欲は衰えず、フィクションの小説を書いていたということです。

ノーベルは、いろんなことに好奇心を持っていたのね。

ノーベルの死後に残された1500冊以上の蔵書には、19世紀の偉大な作家たちの文学作品が残されていて、中には、哲学者や神学者、歴史学者による古典作品も含まれていたんだそうです。

それほどまでに文学好きのノーベルは、遺言で、文学にも賞を与えることを記したというわけなんです。

科学文化部

河合 哲朗(かわい てつろう)

平成22年入局。前橋局・千葉局を経て、平成27年から科学文化部で文化取材を担当。文芸・文学史のほか、音楽や映画などのポップカルチャー、囲碁・将棋まで幅広く取材中。