記録で見るノーベル賞
ノーベル賞は“最高権威”
ノーベル賞は、ダイナマイトを発明したスウェーデン人、アルフレッド・ノーベルの遺言に基づいて1901年に創設された賞です。
現在は、『医学・生理学』『物理学』『化学』『文学』『平和』それに『経済学』の6つの賞があります。それぞれの分野ごとに毎年3人までが受賞し、これまでに900をこえる個人と団体が受賞しています。
自然科学の分野では、ノーベル賞は「世界で最も権威がある賞」とされています。
ノーベルの遺言では「前年に人類に最大の貢献をもたらした人々」に賞が贈られることになっていますが、実際には前年の功績とは限らず、数十年前の成果で受賞することがあります。
選考は、毎年9月に世界中の研究者に数千通とされる推薦状を送り、翌年のノーベル賞にふさわしい人物を挙げてもらいます。
推薦状は、翌年1月に回収したうえで、そこから1組3人以内に受賞者を絞る作業を行います。
物理学賞と化学賞の場合、「ノーベル委員会」という選考機関が候補者を絞り込み、最終的には、専門家350人が参加する「スウェーデン王立科学アカデミー」が協議して受賞者を決めます。ノーベル賞は原則、生きている人しか受賞できません。
誰がどの人物を推薦したかなど選考の過程は秘密とされ、50年後にならないと公開されない仕組みになっています。
日本人受賞者は
『医学・生理学賞』『物理学賞』『化学賞』の自然科学系、3つの賞でみると日本人はこれまでにアメリカ国籍を取得した人も含め22人が受賞してます。
『平和賞』『文学賞』でも3人が受賞しています。
日本のノーベル賞受賞者(自然科学系)
受賞年 | 氏名(受賞時年齢) | 対象研究 |
---|---|---|
1949 | ![]() 湯川 秀樹 (42) |
物理学賞
核力の理論的研究に基づく中間子の存在の予想 |
1965 | ![]() 朝永 振一郎 (59) |
物理学賞
量子電磁力学の分野における基礎研究と素粒子物理学についての深い結論 |
1973 | ![]() 江崎 玲於奈 (48) |
物理学賞
半導体内および超伝導体内の各々におけるトンネル効果の実験的発見 |
1981 | ![]() 福井 謙一 (63) |
化学賞
化学反応過程の理論的研究 |
1987 | ![]() 利根川 進 (48) |
医学・生理学賞
抗体の多様性に関する遺伝的原理の発見 |
2000 | ![]() 白川 英樹 (64) |
化学賞
導電性高分子の発見と発展 |
2001 | ![]() 野依 良治 (63) |
化学賞
キラル触媒による不斉反応の研究 |
2002 | ![]() 小柴 昌俊 (76) |
物理学賞
天文物理学、特に宇宙ニュートリノの検出に対するパイオニア的貢献 |
2002 | ![]() 田中 耕一 (43) |
化学賞
生体高分子の同定および構造解析のための手法の開発 |
2008 | ![]() 南部 陽一郎 (87) |
物理学賞
素粒子物理学における自発的対称性の破れの発見 |
2008 | ![]() 小林 誠 (64) |
物理学賞
小林・益川理論とCP対称性の破れの起源の発見による素粒子物理学への貢献 |
2008 | ![]() 益川 敏英 (68) |
|
2008 | ![]() 下村 脩 (80) |
化学賞
緑色蛍光タンパク質(GFP)の発見と生命科学への貢献 |
2010 | ![]() 根岸 英一 (75) |
化学賞
有機合成におけるパラジウム触媒クロスカップリング反応の開発 |
2010 | ![]() 鈴木 章 (80) |
|
2012 | ![]() 山中 伸弥 (50) |
医学・生理学賞
成熟細胞が、初期化され多能性を獲得し得ることの発見 |
2014 | ![]() 赤﨑 勇 (85) |
物理学賞
明るく省エネルギーの白色光源を可能にした効率的な青色発光ダイオードの発明 |
2014 | ![]() 天野 浩 (54) |
|
2014 | ![]() 中村 修二 (60) |
|
2015 | ![]() 大村 智 (80) |
医学・生理学賞
線虫の寄生によって生じる感染症に対する画期的治療法の発見 |
2015 | ![]() 梶田 隆章 (56) |
物理学賞
ニュートリノが質量を持つことの証拠であるニュートリノ振動の発見 |
2016 | ![]() 大隅 良典(71) |
医学・生理学賞
オートファジー(自食作用)の仕組みの発見 |
受賞年 | 氏名(受賞時年齢) | |
---|---|---|
1968 | ![]() 川端 康成 (69) |
文学賞
(代表作)山の音 雪国 伊豆の踊り子 |
1974 | ![]() 佐藤栄作 (73) |
平和賞
非核三原則の宣言など |
1994 | ![]() 大江健三郎 (59) |
文学賞
(代表作)飼育 万延元年のフットボール 新しい人よ眼ざめよ |
世界のメダル数をマップで見る 地域別の受賞者数
医学・生理学賞

1901-1990年 | 1991-2000年 | 2001-2017年 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
ヨーロッパ | 87 | 8 | 48 | 113 |
北米 | 50 | 11 | 16 | 77 |
オセアニア(大洋州) | 4 | 1 | 3 | 8 |
アジア | 3 | 1 | 1 | 5 |
中南米 | 4 | 0 | 0 | 4 |
日本
(米国籍収得者含む) |
1 | 0 | 3 | 4 |
アフリカ | 2 | 0 | 1 | 3 |
中東 | 0 | 0 | 0 | 0 |
物理学賞

1901-1990年 | 1991-2000年 | 2001-2017年 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
ヨーロッパ | 89 | 7 | 15 | 111 |
北米 | 40 | 13 | 20 | 73 |
日本
(米国籍収得者含む) |
3 | 0 | 8 | 11 |
アジア | 6 | 1 | 1 | 8 |
アフリカ | 0 | 1 | 1 | 2 |
オセアニア(大洋州) | 2 | 0 | 0 | 2 |
中南米 | 0 | 0 | 0 | 0 |
中東 | 0 | 0 | 0 | 0 |
化学賞

1901-1990年 | 1991-2000年 | 2001-2017年 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
ヨーロッパ | 78 | 9 | 12 | 99 |
北米 | 31 | 7 | 19 | 57 |
日本
(米国籍収得者含む) |
1 | 1 | 5 | 7 |
中東 | 0 | 0 | 5 | 5 |
アフリカ | 1 | 1 | 1 | 3 |
アジア | 2 | 0 | 1 | 3 |
オセアニア(大洋州) | 2 | 1 | 0 | 3 |
中南米 | 0 | 1 | 0 | 1 |
平和賞

1901-1990年 | 1991-2000年 | 2001-2017年 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
ヨーロッパ | 60 | 5 | 5 | 70 |
北米 | 20 | 2 | 6 | 28 |
アフリカ | 3 | 3 | 6 | 12 |
アジア | 2 | 4 | 5 | 11 |
中南米 | 4 | 1 | 1 | 6 |
中東 | 0 | 1 | 2 | 3 |
日本
(米国籍収得者含む) |
1 | 0 | 0 | 1 |
オセアニア(大洋州) | 0 | 0 | 0 | 0 |
文学賞

1901-1990年 | 1991-2000年 | 2001-2017年 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
ヨーロッパ | 65 | 5 | 9 | 79 |
北米 | 8 | 1 | 2 | 11 |
中南米 | 6 | 1 | 2 | 9 |
アフリカ | 4 | 1 | 1 | 6 |
アジア | 2 | 1 | 1 | 4 |
中東 | 1 | 0 | 2 | 3 |
日本
(米国籍収得者含む) |
1 | 1 | 0 | 2 |
オセアニア(大洋州) | 0 | 0 | 0 | 0 |
経済学賞

1901-1990年 | 1991-2000年 | 2001-2017年 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
北米 | 13 | 11 | 23 | 47 |
ヨーロッパ | 16 | 4 | 9 | 29 |
アジア | 0 | 1 | 0 | 1 |
中南米 | 1 | 0 | 0 | 1 |
中東 | 0 | 0 | 1 | 1 |
アフリカ | 0 | 0 | 0 | 0 |
日本
(米国籍収得者含む) |
0 | 0 | 0 | 0 |
オセアニア(大洋州) | 0 | 0 | 0 | 0 |