受賞したらどうなるの?

堀川 雄太郎

堀川記者

受賞が決まった人は、ノーベルの命日である12月10日にスウェーデンの首都・ストックホルムで行われる授賞式に出席します。

ここで記念のメダルと賞状、それに副賞として日本円でおよそ1億円の賞金が贈られます。

授賞式のあとは市庁舎で行われる晩さん会に出席して、スウェーデン国王をはじめとする王室のメンバーなどの前でスピーチを行うのが決まりになっています。

ただ、去年(2021年)とおととし(2020年)は新型コロナウイルスの影響でスウェーデンでの盛大なセレモニーは行われていません。2022年についてはスウェーデンで授賞式が行われ、去年とおととしの受賞者も招かれるということです。

そして何より、ノーベル賞という世界的な賞が与えられることの影響力はとても大きいものがあります。

受賞者の名前は一躍世界に広がり、その人の作品が各地で翻訳されて世界中の人たちに知れ渡ることになり、未来にわたってその業績がたたえられるんです。

こんなにすごい賞なのに、授賞式を欠席した人がいた

堀川 雄太郎

堀川記者

2016年にアメリカのシンガーソングライター、ボブ・ディランさんの受賞が決まったとき、ディランさんは「先約があるから」と言って12月の授賞式を欠席しました。

このときは、世界中のメディアの間で「賞を辞退するのでは?」という憶測が広がりましたが、ディランさんは翌年の4月になってようやく非公開の式典でメダルと賞状を受け取ったそうです。

選考委員たちもきっと胸をなで下ろしたことでしょう。

堀川 雄太郎

科学文化部

堀川 雄太郎(ほりかわ ゆうたろう)

2014年入局。山形局・鹿児島局を経て、2022年8月から科学文化部で将棋・囲碁や文芸・出版などを中心に取材中。鹿児島局では種子島のロケットや原発なども担当。

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