2019年ノーベル化学賞 “受賞者決定
発表1時間余り前”

スウェーデン科学アカデミーのヨーラン・ハンソン事務局長はNHKのインタビューに応じ、2019年のノーベル化学賞の受賞者が決まったのは、発表の1時間余り前の現地時間10月9日午前10時半だったことを明らかにしました。

吉野彰さんには発表の直前の午前11時ごろ、電話で受賞を伝えたということで、そのときの様子について「吉野さんは『イエス!』とうれしそうに答えていた」と述べました。

吉野さんには今後の授賞式に向けた準備などについても合わせて説明したということで、ハンソン事務局長は「吉野さんが12月の授賞式に出席してくれるのを楽しみにしている」と話しました。

また、今回の受賞理由となったリチウムイオン電池の開発については「現在、世界が抱える主要な課題に対処するもので、さらに持続可能な世界に向けた重要な一歩になった」と評価しました。

「人類に多大な貢献をもたらした」

ノーベル化学賞の選考委員の1人、サラ・スノーゲループリンセ教授は、吉野さんらが開発したリチウムイオン電池について「人類に多大な貢献をもたらした。太陽光や風によって作られたエネルギーを蓄え、暗闇でも利用できるようにした。持続可能なエネルギーで、今後、社会へのさらなる貢献を期待している」と述べました。

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