ほかに注目されている日本の作家は？

海外の文学賞を受賞したことで、にわかに脚光を浴びているのが、多和田葉子さんです。

大学を卒業後、40年近くにわたってドイツで暮らしている多和田さんは、日本語とドイツ語の2つの言語で小説の執筆を行っていて、作品は10を超える言語に翻訳されています。

作品は国際的にも高く評価され、4年前にはドイツで最も権威のある文学賞の1つ「クライスト賞」を受賞、そしておととしにはアメリカで最も有名な文学賞「全米図書賞」の翻訳文学部門に選ばれているんですよ。

多和田さんは各地で開かれている本の朗読イベントに参加するなど、国際的な知名度は高く、イギリス政府公認の「ブックメーカー」が毎年行っているノーベル文学賞の受賞者を予想する賭けに、去年初めて名前が挙がったことで注目されています。

このほかにも、ことしのイギリスの文学賞で小川洋子さんの作品が最終候補に残るなど、海外で高い評価を受ける日本人作家は多くいるんです。