授賞式 授賞式

吉野さん ストックホルム到着 授賞式出席へ

2019年のノーベル化学賞の受賞者に選ばれた吉野彰さんが日本時間の12月6日未明、授賞式が行われるスウェーデンのストックホルムに到着しました。

ノーベル賞の授賞式に出席する吉野さんは日本時間の12月6日未明、飛行機でスウェーデンの首都、ストックホルムに到着し、ノーベル財団が用意した専用の車で街の中心部にある受賞者が宿泊するホテルに到着しました。

黒いコートに帽子姿の吉野さんは集まった大勢の報道陣から今の気分を尋ねられ、「最高です」と笑顔で答えると受賞者のために敷かれたレッドカーペットの上を歩いてホテルの中へと入っていきました。

ノーベルウィーク 連日 関連の行事

ストックホルムではノーベル賞の受賞者を祝福する「ノーベルウィーク」と呼ばれる期間が現地時間の12月6日から始まり、連日、関連の行事が行われます。

吉野さんは日本時間の12月6日、歴代のノーベル賞受賞者のゆかりの品が展示されているノーベル博物館を訪れ、館内のカフェで使われているいすの裏にサインをする恒例の行事に参加します。

また日本時間の12月7日は、午後5時半から、ほかの受賞者とともにノーベル財団主催の記者会見に臨みます。

その翌日、12月8日にはノーベル賞が始まった時から続く恒例の受賞記念講演「ノーベルレクチャー」を行います。吉野さんは、受賞理由となったリチウムイオン電池の開発の経緯や環境問題への取り組みなどについて講演する予定です。

さらに日本時間12月9日にはオーケストラが美しいクラシックの音色で受賞者の功績をたたえる「ノーベル・コンサート」が開かれます。

そしてアルフレッド・ノーベルの命日にあたる現地時間の12月10日、日本時間の12月11日未明にはストックホルム中心部のコンサートホールで行われる授賞式に出席します。

式典には1500人余りが参加し、吉野さんたち受賞者はスウェーデンの王族と共にステージの最前列に並び、グスタフ国王からメダルと賞状を手渡されます。

授賞式のあとは近くの市庁舎に移動して華やかな晩さん会が開かれ、王室関係者をはじめとする1300人余りとともに40人のシェフが作るコース料理がふるまわれます。

晩さん会では各賞の受賞者の代表がアルフレッド・ノーベルの遺言に書かれた賞の順番にしたがってスピーチを行うことになっています。

吉野さんはこのほかにもさまざまな行事に参加したあと日本時間の12月15日に帰国する予定です。