平和賞

核兵器廃絶を世界に発信 日本被団協

写真は、演説する日本被団協の児玉三智子事務局次長

日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会は、広島や長崎で被爆した人たちの全国組織で、被爆者の立場から核兵器廃絶を世界に向けて発信を続けています。

「ヒバクシャ」世界に通じる言葉に

日本のマグロ漁船、「第五福竜丸」の乗組員が、太平洋のビキニ環礁で行われたアメリカの水爆実験で被爆し、国内で原水爆禁止運動が高まるなか、昭和31年に結成されました。

結成に際し、日本被団協は、「人類は私たちの犠牲と苦難をまたふたたび繰り返してはなりません」と宣言しました。

日本被団協は、国連や、世界各地で原爆の写真展を開くなど地道な活動を続け、「ヒバクシャ」は世界に通じる言葉となっています。

核兵器禁止条約の実現を求めて署名活動

さらに、各国の核実験に対する抗議を行ってきたほか、被爆者の援護を国に求める運動も続けています。

また、おととし7月に採択された核兵器の開発や保有などを法的に禁止する核兵器禁止条約の交渉会議では、日本被団協が中心となって条約の実現を求めるおよそ300万人分の署名を集めて目録を提出したほか、被爆者がスピーチを行い、条約の採択を後押ししました。

来年には、核軍縮の大きな方向性を決める5年に1度のNPT=核拡散防止条約の再検討会議の開催を控えていて、さらに署名を集め、国連に提出するということです。