平和賞

ことし注目の女子高生 グレタさんって?。

学校を休んでまで 温暖化を止めようと呼びかけた

スウェーデンの16歳の女子高校生、グレタ・トゥーンベリさんが、いま世界的に注目されています。

グレタさんは、地球の温暖化を食い止めるために、対策の必要性を訴える活動を続けています。

そのグレタさんが始めた抗議活動は、いまや国境を越えて広がり社会現象にまでなっています。

グレタさんは去年8月から、学校を休んで、首都ストックホルムにある議会の前で「気候変動のための学校のストライキ」と書かれたプラカードをかかげて座り込み、対策の必要性を訴えました。

その姿をツイッターに投稿したところ同世代の若者たちの共感を呼び、金曜日に学校を休んで温暖化対策を求める運動が広がりました。

「未来のための金曜日」と呼ばれ、ことし9月には日本をはじめ、世界各国で400万人以上の子どもたちが抗議活動を行いました。

もし16歳でノーベル平和賞をもらったら、すごい記録よね。

これまでの最年少が5年前(2014年)、子どもや女性の教育の権利を訴えて受賞したパキスタンのマララ・ユスフザイさんの17歳でしたから、16歳で受賞すれば史上最年少となります。

地球温暖化は、最近の夏の暑さや頻発する災害から、多くの人が待ったなしの課題ととらえるようになっています。

ことしは9月にニューヨークで国連総会にあわせて、各国の首脳が参加して温暖化対策サミットが開かれました。

グレタさんはサミットに招かれましたが、温室効果ガスを排出する飛行機には乗らないんだそうです。そこでヨットで大西洋を横断して2週間かけてアメリカに到着。その行動力、すごいですよね。

次の世代に関わってくる地球環境の問題に若者が声を上げるって、とっても頼もしいわね。

グレタさんは「子どもたちの未来に関わる地球の温暖化に大人が何もしてないから私たちが行動している」と話しています。

そして演説では「誰でも違いを生み出せる」というフレーズをたびたび使っています。

グレタさんが選ばれるなら、地球のために1人1人が行動に移す大切さを呼びかけるメッセージになると思います。

ヨーロッパ総局

小島 晋(こじま すすむ)

和歌山局→国際部→ブリュッセル支局→国際放送局→国際部→岡山局→ヨーロッパ総局。
ヨーロッパ総局ではフランスの外交のほかイタリアやバチカン、ギリシャも担当。