JXTGエネルギー 人事担当者に聞く

変化する時代に挑戦する人材を

2019年07月31日 (聞き手:工藤菜摘 伊藤七海 )

ENEOSブランドのガソリンスタンドを展開する石油元売り最大手JXTGエネルギー。しかし今、エネルギー企業はかつてない変化にさらされ会社は変革期に。人事部の新井健吾さんと永田朝子さんが次の時代を見据えながら選んだマストなニュース3本とは…。

学生
工藤

まずニュースをお聞きする前に、そもそも会社名のJXTGという名前が聞きなれなくて、どういう事をしている会社か教えていただけませんか?

当社は実は、2017年4月に経営統合して生まれた会社です。JXエネルギーという会社と、東燃ゼネラルという石油元売り会社が合併してできました。

新井さん

古くは日本石油という会社があって、それが1800年代の後半からあって、古い会社なんですけども、このJXTGとなったのは新しいということです。

石油業界はよくわからない学生も多いと思うので…

メインの業務は原油を海外から輸入して、それを工場で精製して、いろんな製品に変える。例えばガソリンとか、プラスチックの原料とか、そういったものに変えて世に出していく会社です。

ENEOSっていう名前でガソリンスタンドを展開していて、全国に約1万3000か所あります。ガソリンスタンドを当社ではサービスステーションって呼んでるんですけど、それを展開している会社です。

私たちが知っているENEOSは会社全体だと、一部というか事業の1つなんですね。ほかにもいろんな事をしているんですね。

ENEOSといえばガソリンスタンドと知ってもらって、非常にうれしいんですけど、さきほど言いましたとおり原油を輸入して精製すると、ガソリンだけではなくて、いろんな製品が生まれます。電気とかガスとか、あるいは最近は水素にも取り組んでいるんです。

素朴に思ったんですけど、なぜガソリンスタンドをサービスステーションと呼んでいるんですか?

はい。理由は、ガソリンとか灯油とか軽油を販売するのは確かにそうなんですが、いわゆるサービスを提供するということです。おふたりは普段、車に乗られますか。

私は実家暮らしなので週に1回くらい乗ってます。

学生
伊藤

私も実家暮らしなので、たまに。

ガソリンスタンドに行った時に、「エンジンオイルとか大丈夫ですか?」とか「空気圧チェックとか大丈夫ですか?」とか言われる時がありますよね。

あります。

単にガソリンを売っているだけではなくて、カーメンテナンスの商品や、洗車であるとか、車にまつわるサービスを総合的に提供する意味でサービスステーションと呼んでいます。

パリ協定 気候変動問題

それでは、挙げていただいたニュースについてお聞きしていきます。まず1つ目はパリ協定と。

パリ協定って聞いたことありましたか。

永田さん

名前だけは…。

授業で習った気が…。

トランプ大統領が脱退すると表明してニュースになりましたよね。パリ協定は、何かというと2020年以降の気候変動問題に関する国際的な枠組みです。

パリ協定採択(2015年)

パリ協定… 地球温暖化対策の国際的な枠組みで2016年11月に発効した。先進国だけに温室効果ガスの排出削減を義務づけた「京都議定書」から進んで発展途上国を含む国がそれぞれに目標を立てて対策に取り組むことが定められている。

日本も目標を定めていて、2030年度の温室効果ガスの排出を2013年度の水準から26%の削減を目指しています。

世の中の流れは低炭素社会の傾向がますます加速していますので、エネルギー業界にとっては、かなり関連性が高い重要なニュースです。

石油業界の扱う仕事は、二酸化炭素を生みやすいものが多いと思うのですが。

いいポイントだと思いますね。ガソリンの販売を主にやってきましたが、こういう状況を踏まえて、ガラッと事業環境を変えないといけないと。今までの延長線上でやっていたら発展性がありません。

どう変えていくのですか?

我々としては挑戦・変革というキーワードを大事にしています。社内ベンチャーという制度を始めて、現在の事業領域にこだわらない新規事業のアイデアを募集して事業化を目指しています。

今までの会社人生で私も感じた事のない動きで、すごく変わってきたと感じます。前は、ちょっと、お堅い感じの部分もあったんですけど(笑)

変わっていく過程で、戸惑いとかはないですか。

もしかしたらあるかもしれませんが、若手はあんまりないと思いますね。

学生は、このパリ協定のニュースをどう捉えていくべきですか?

あらゆる企業が生産活動の中で、二酸化炭素の削減をしなければいけません。自分が行きたいと思っている会社が、二酸化炭素削減にどのように貢献してるのか見てみるのもいいと思いますよ。

働き方改革

2つ目のニュース、働き方改革についてお聞きしたいと思います。

テレビ、新聞でよく見ると思うんですけど、なぜ最近言われているのか考えたことはありますか?

日本人ってすごく働くっていうイメージがあるので、そこを見直した方が…。

働きすぎ防止みたいな?

はい。

まさしくそのとおりでして、日本人は働き過ぎているというようなお話もあったんですが、そもそも日本人の数が結構少なくなってるんですよね。人が減ると働く人も少なくなります。

そうすると、働くことで得られる富がどんどん減り、企業の売り上げも減ってしまう。買ってくれる人も少なくなり、作る人も少なくなるので、大きな問題になっています。

そうですね。

さらに、育児や介護などの事情を抱えながら、その人なりの最大限の力を発揮して仕事をしていく事が求められています。働き方改革には、すぐにやらなければいけないという危機意識を持って取り組んでいます。

具体的に取り組んでいることはありますか。

テレワークという言葉も聞いたことありますよね。自宅やカフェで仕事をやりますとか。

今までは、育児介護の事由に限定していましたが、勤続満1年以上つまり入社2年目以降の人たちは上司の承認があれば利用できる仕組みになりました。

そうなんですね。

転勤猶予という制度もありまして、当社では「転勤猶予カード」って言ってるんですけど。

カードですか?

実際にカードを持っているわけではなくて、通称名ですかね。何らかの事情で転勤しづらい時期がありますよね。例えばお子さんが小さいとか、親の介護があるとか。例えば…

家を買ったばっかりとか

付き合っている大切な人がいるとか何でも結構なんです。とにかく何らかの事情で転居を伴う異動をしたくないっていう人には3年間猶予しますと会社が約束する制度があります。

なるほど。学生も働き方改革のニュースについて、感度を高くして、いろんな企業を見ていくべきですね。

逆に言うと、こういう取り組みをしていない会社は今後、生き残っていけないんじゃないかと思っています。

学生さんの皆さんから見ても、何かいい制度がありそうだなとか、自分が将来こういうふうにキャリア形成していくんだと想像ができる会社の方がいいと思います。

わたしの友達も環境をかなり重視していて、良い仕事をするにはやっぱり良い環境が必要と思ってる人が多いです。そういう意味でも働き方改革はすごい大切ですね。

そうですね、おっしゃるとおりです。

2020年 東京五輪・パラ

3つ目のニュース、東京オリンピックとパラリンピックを選んだ理由を教えていただきたいです。

オリンピックってスポーツの祭典と言われていると思うんですが、これを機に、国全体が大きく発展したり、世の中が変わる契機になったりしてきたイベントだととらえています。

国内外からいろいろなお客さんが来るので、新商品や新しいサービスが生まれるわけです。いろんな面で工夫をしていくところで、社会全体が大きく変わるようなイノベーションが起きますよね。

オリンピックに向けてどんな取り組みをされているんですか?

石油・ガス・水素・電気供給部門のゴールドパートナーになってます。あと、オリンピックは、ボランティアの人たちの協力で大会が運営されてますよね。

東京五輪協賛社に(2015年)

会社として支援したいなと思いまして、ボランティア休暇という制度を入れて、参加する人に関しては3日間有給休暇が取れるようにします。

学生にはこのオリンピックにどのように関わってほしいですか?

大会の成否はボランティアにかかってるって言われるくらいなので、もし学生時代に経験ができれば、とてもいい機会になるかなと思います。

家でテレビで競技観戦するのもいいと思うんですけども実際に関わってみるのもいいきっかけになると思いますよ。

最後に就活についてですけど、どういう学生に来てほしいですか?

先ほども言ったとおり、取り巻く環境が大きく変わっています。劇的な変化・変革の場面に来ていると思います。

どんどん変えていこうという思いがある学生さんがすごくいいですね。

ぜひ、変化や変革をいとわない、何か「あ、こういう新しいことをやるんだ、じゃあちょっとチャレンジしてみよう」と挑戦する気概を持って頂きたいなと。

会社もどんどん変わっていくのに合わせて、自分もどんどん変わっていける学生に来て欲しいってことですよね。

そうですね。変化を楽しめるというか、前向きに捉える事ができる姿勢なのかなと思います。

会社は、ちょっとカタいかなというイメージがあったんですけど、お話を聞いてイメージと違うなって思いました。

紹介した人事施策も30代以下の若手中心に考えた施策で。若手の方がやっぱり、既存のやり方にとらわれない、斬新なアイデアが出せるとかそういう発想があるんで。

昔は本当にもうこてこてのオールドスタイルだったんですけど、やっぱり人事が先陣切って変わっていかないと、会社もなかなか変わっていかないので、そういうところがだいぶ変わりましたね。

お忙しい中、ありがとうございました。変革・挑戦というキーワードを力強く語ってくれたのが印象に残りました。