23年卒の就活解禁が来月に迫っています。

しかし、すでに内定を得ている学生も…。その割合は(2月1日時点)、去年の同じ時期を上回り、過去最高の水準となりました。詳しく見ていきます。

※以下、リクルート「就職プロセス調査(2023年卒)」より

【2月の内定率は過去最高】

リクルートの調査によると、2月1日時点での内定率は13.5%。去年の同じ時期と比べて3.6ポイント増え、2月の調査を始めた2015年以降(2016年卒)で最も高い水準となりました。

リクルートの調査を基に作成

オンライン化が定着してきたことで、企業の採用活動のスピードが上がっていることが背景にあるものと見られます。

【活動状況は?】

具体的な活動状況はどうでしょうか。

リクルートの調査を基に作成

23年卒の学生たちが、ことし1月末までにおこなった就職活動のうち、去年と比較して差が大きかった上位6つの項目です。

上位3項目は、いずれも大学の就職支援に関するものでした。

コロナ禍が続いていますが、少しずつ大学にも通えるようになり、大学からの支援を受けやすくなったことが影響したようです。

「企業に自分で撮影した動画を提出した」「適性検査や筆記試験を受けた」も増えていて、先行き不透明な状況もふまえて早いうちから積極的に動いていることがうかがえます。

【複数の内定取得も】

就活の早期化にともない、すでに複数の企業から内定を得ている学生も増えています。

内定を得た23年卒学生のうち、2社以上から内定を得た割合は34.5%。

去年と比べてほぼ倍増、コロナの影響が深刻化する前のおととし2月と比べても4.9ポイント増えています。

内定を得ても就活を続ける学生が多いため、今後、内定辞退が増えてくることも予想されます。

【内定を出している業種は】

この時期に内定を出しているのはどんな業種が多いのでしょうか。

学生が内定を得た業種で最も多いのは「情報通信業」で31.4%と大きな割合を占めています。テレワークの導入などで業績が好調なことに加え、インターンからそのまま本選考に進みやすいことなどで人気が高く、内定も早くなっています。

次いで「サービス業(他に分類されないもの)」の19.8%、「小売業」の18.6%、「製造業(機械以外)」の12.3%と続きます。

百貨店やコンビニなど様々な分野の「サービス業(他に分類されないもの)」や、「製造業(機械以外)」は去年と比べると大幅に増えていて、コロナ禍でこれまで採用を抑えていたところが採用人数を増やしてきていることがうかがえます。

※対象:2023年卒の大学生　期間:2022年2月1日～7日　有効回答:1088人