2021年09月21日
就職活動にかかるお金が大きく減っています。
新型コロナウイルスの影響でWEBでの就職活動が広がり、移動や宿泊にかかる負担が減ったことが背景にあるとみられます。
ただ、金銭面だけではなく別のメリットもあることが調査から見えてきました。
(以下、リクルート就職みらい研究所「就職プロセス調査」より)
選考を受けたい企業が遠く離れた地域にある場合に、頭を悩ませるのが交通費など就職活動にかかる費用です。
22年卒の学生が就職活動に使用した金額は、全国平均で7万2000円あまり。
21年卒にくらべて1万7000円ほど低く、新型コロナウイルスの感染拡大前の20年卒と比べると5万7000円近く、率にして4割ほど減少していました。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響でWEBでの就職活動が増えたことが原因とみられます。
項目別に見ると、大きく減少したのは「宿泊費」と「交通費」。
「宿泊費」は前年よりも9000円余り減って1万3000円ほどでした。宿泊費を伴う就職活動を行った学生は全体の8.3%で、前年よりも6ポイント減少しています。
つまり、宿泊を伴う移動をする機会がなくなった学生が増えたことがうかがえます。
また「交通費」は前年よりも8000円あまり減って17000円ほどに。利用者の割合は減少したものの、85.3%はいるため、費用のかさむ遠くへの移動の機会が減少したことが推測できます。
このほかの就職活動にかかったお金では、スーツなどを買うための「被服費」が前年より2898円減って3万1462円、「飲食費」が852円減って6104円などと、さまざまな費用が減少しています。
一方で、「公務員試験 対策費」は前年より2万3251円増えて11万6455円となったほか、「書籍費」は280円増え5193円でした。
WEB化が進んだことで、かかるお金が減りましたが、就職活動の実態はどう変化したのでしょうか。
「WEB上での面接を受けた」と答えた22年卒の学生の割合は前年よりも13.2ポイント増えて83.3%に、「個別企業のWEBセミナーに参加した」と答えた割合は9.8ポイント増えて64.5%となっています。
加えて、WEBと対面の形式に限らず、説明会や面接に参加した企業の数について聞くと、前年よりも増加しています。
個別の説明会に参加した企業の数の平均は19.7社と前年より5.1社増え、面接を受けた会社の数の平均も10.9社と前年よりも1.5社増えていました。
WEB選考を学生はどう受け止めているのか。
「対面だったら受けなかった企業でも気軽に受けることができて、選択肢は増えたと思う」
「コロナでバイトがなくなり、対面より費用がかからないのは非常にありがたい」
「県外の企業へも交通費や時間を考えず選考に参加できる」
「交通費がかからないのでお金で断念することがなかった」
学生にとって“費用”と“移動時間”が減ることで、企業の接点を増やすことができているようです。
(リクルート担当者)
「新型コロナウイルスの感染拡大でWEBの選考が増え、就職活動が効率化されていることがうかがえます。去年WEB選考を取り入れたのは大手企業や大都市圏が多かったが今年は地方にもより普及しているとみられ、地方から東京の企業の選考を受けやすくなっているほか、東京から地方の企業にも挑戦しやすくなっています。」
これまで選択肢に入っていなかった遠方の企業にも、積極的に挑戦してみるのもいいかもしれません。
(調査期間:2021年6月12日~17日 回答:大学生1727人)
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