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「どこでも必要とされる人」になるために 北野唯我さんに聞く 入社までに身につけたい10のポイント⑴

2021年10月01日

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内定式を迎え、いよいよ社会人になる日が半年後に迫ってきました。
ここでは、そんなみなさんにぜひとも知っておいてほしい“入社までに身につけたい10のポイント”を紹介します。

話を聞いたのは、ことし『内定者への手紙』という電子書籍を出版したワンキャリアの取締役で作家の北野唯我さん。

ビジネスパーソンも必見!北野さんの仕事術に学生リポーターが迫りました。

(聞き手:白賀エチエンヌ 堤啓太)

 

「どこでも食べていける人」になる

学生

北野さんはことし1月に『内定者への手紙』という著書を出されました。なぜ、この本を書かれたんですか?

『内定者への手紙』シリーズは電子書籍(Amazon)のみで出版。

わたしが今の会社で「迎え入れる側として」はじめての内定式に臨んだとき、内定者たちに、自分の持っているスキルや技術を全部伝えないといけないなって思ったんです。

北野さん

5人くらいになら直接伝えることができますが、これが数十人、数百人になっていくと考えた時に、多分無理。

だから、僕の技術はこれを読めば全部分かるよっていう1冊の本を届けてあげたいと思いました。

もともとは北野さんの会社の内定者に向けたものだったんですね。

北野唯我さんプロフィール

兵庫県出身、神戸大学経営学部卒。新卒で大手広告代理店の経営企画局・経理財務局に勤務。その後米国留学、外資系コンサルティング会社勤務を経て、2016年ワンキャリアに参画、現在、取締役を務める。作家としても活躍し『転職の思考法』、『天才を殺す凡人』など著書多数。

コロナ禍のいま、多くの内定者たちがかつてほど十分な研修を受けられていません。

どうせ届けるなら、世の中にオープンにした方がいいかなと思って電子書籍にしたんです。

北野さんはこの書籍について「どうすれば入社1年目から最短で仕事ができる人になれるか」を論じたものだとしています。

「仕事ができる」というのはどういうことなんでしょうか。

オンライン取材に答える北野唯我さん(右)

本質的な意味で言うと「どこでも食べていける」とかどこに行ったとしても必要とされる人材になるの2つ。

これが「仕事ができる」ことの条件だと思います。

学生
白賀

なるほど。

仕事って誰かに必要とされて生きていくことだと思うんですけど、その会社だけではなく、どこに行っても必要とされ、生きていけるようになることが「仕事ができる」ということかなって思います。

会社に入るのはゴールじゃない

では「入社までに身につけたい10のポイント」を1つずつ聞いていきます。まず1つ目です。

こちら、どういう意味なのか教えてください。

すなわち「(会社に)ぶら下がろうとするんじゃなくて、“一緒に良くしていこう”と考える人の方が、長い目で見ると会社に必要とされますよ」ということを、端的に言っています。

就職活動をしていると、やっぱり有名な会社や人気のある会社、給料の高い会社に入りたいという気持ちがあると思うんですね。

はい。

経営者からすると、そういう気持ちで入ってくる人は究極的に言うとあまり必要ないんです。

経営者は、会社や事業、組織を良くしていくっていう人と一緒に働きたいと思うので。

誰も教えてくれないんですけれど、両者は決定的に違うのでそれは忘れずにいた方がいいよ、と。

ただ僕自身も就職活動しましたから分かりますけど、やっぱり会社に入ることがゴールになりがちです。

そうならないようにという意味を込めています。

確かに学生は内定=ゴールになりがちです。

問題が起きたときに、どうやって逃げるかという思考で考える人と、どうやったらそれをビジネスチャンスに変えていけるかとポジティブに考える人は全然違うんです。

ビジネスパーソンとしてレベルが高い人は全員、後者の考え方をします。

そうなんですか?

コロナが起きた時にほとんどの人は困る、大変だ!と考えたと思います。

でも、優秀なビジネスリーダーは「大変だけど、どうやったらこれをチャンスに変えられるか」とか「どうやって新しいサービスを生み出せるか」っていう視点でしか見ていないです。

工夫を諦めたら終わり

会社や組織、チームというのも含めて、どんな状況においてもよりよい方向にポジティブに持っていこうとする意識が大切だということですね。

そうなると「いい会社」って何なんだろう?という疑問がわきます。

そうですよね。でも「いい会社」の完全な定義は多分ないと思うんですよ。だから、ここではあえて、ぼやっとさせています。

あ、そうなんですね。

はい。僕の観点でお伝えするんであれば、“ただ努力すること”ではなくて“工夫を歓迎してくれる”会社が「いい会社」だと思っています。

努力も重要なんですが、努力と工夫は全然違うものなんです。

努力は「目の前の事を一生懸命頑張りました」という感じですが、工夫は“知恵を使って”、少しでも良くなるよう取り組むことです

へえ。

その工夫に対してウェルカムじゃない会社は、規模の大小にかかわらず、あまりいい会社じゃないと思いますね。

社員のアプローチや工夫を歓迎するかしないかで、良いか悪いかが決まるっていうことですか?

実質的にはそれで決まると思います。

いい会社を作りたいって新入社員が思っても、上司とかまわりの先輩が「君、まだそういう段階じゃないでしょ」っていう冷たい視線を向けることもあると思うんです。

理解が得られない場合はそのハードルをどう乗り越えれば良いですか?

リード・ザ・セルフ(自らをリードする)」「リード・ザ・ピープル(人々をリードする)」「リード・ザ・ソサエティ(社会をリードする)」という概念があります。

北野唯我著『内定者への手紙4ーメンタルヘルスと健康生産性 リード・ザ・セルフ』より引用して作成

まずはリード・ザ・セルフ、つまり自分ができる範囲の工夫から始めた方がいいですね。

僕は諦めたらもう終わりだと思っています。

なぜ先ほど「努力じゃなくて工夫を」とお話したかというと、工夫を止めてしまったら、それって機械でもできるようなことを淡々とやっていることに等しいじゃないですか。

それはそうですね。

働くみなさんの中にも知見がたまらないし、会社自体も変化していかない。

工夫を歓迎するというのは働く個人と企業が、ほぼ唯一、ウィンウィンになれる方法だと僕は思っています。

でも、その工夫が例えば、入社1年目の人が、会社の人事制度を動かしてこうした方がいいとか、事業はこうあるべきとか提案するとなると、それは話の規模が大きすぎます。

確かに。

まずは自分のリード・ザ・セルフできる範囲で工夫をする。

例えば上司から「このメールの文面書いて」とか、「この契約書をチェックして」と言われた時に、普通にやると1、2時間かかる。

それを50分、40分、30分にする自分なりの工夫はいくらでもできるじゃないですか。

そこから始めて実績を積み重ねていけば、まわりの人も「あれ、こいつ意外とできるじゃん」というようになっていきます。

こういう風に考えた方がいいです。

「工夫をする」というのは、「こっちの方がよくないですか?」というのを自分が行動で示していけば、まわりも変わるんじゃないかっていうことですかね。

そうですね。そこから始めないとさすがに周りが意見を聞いてくれないと思います。

なるほど。そういうミクロのところから少しずつ自分で工夫を積み重ねていくことが大事なんですね。

そういうことです。

北野唯我さんに聞く「入社までに身につけたい10のポイント」。次回は、仕事の“スピード”にまつわるポイントです。

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