就活ニュース

採用面接が本格的に始まる “半数以上の学生に内定”

2021年06月01日

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来年春に卒業する大学生などを対象にした企業の採用面接が1日から始まり、採用活動が本格化しています。ことしも新型コロナウイルスの影響でオンラインの面接が多くなっています。

このうち東京 千代田区にある損害保険大手の三井住友海上の本社では、1日からオンラインでの1次面接が始まりました。

面接担当の社員が机に設置されたタブレット端末を通じて、学生に志望動機や学生時代に取り組んだことなどを質問していました。

【最終面接は対面で】

この会社では新型コロナの影響で去年はすべての面接をオンラインで行いましたが、学生からも“直接顔をあわせて話したい”といった要望があったことから、ことしは最終面接は対面で行うことにしています。
三井住友海上人事部採用チームの保坂宇衣課長は「やはり最後は対面で面接することで、お互いにミスマッチの無い状態にして、入社を決めてもらいたい」と話していました。
就職情報会社、ディスコの武井房子上席研究員は「学生からみると会社の雰囲気もかなり重要な要素だが、オンラインだと把握しにくい。セミナーや1次面接はオンラインで効率的に行うが、最終面接は対面でというケースが増えていると思う」と話しています。

【すべてオンライン面接の会社では】

広島市に本社があるスポーツ用品や医療・福祉機器の製造などを行う「モルテン」は、去年からオンラインでの面接を取り入れ、ことしは対面での面接を取りやめ、すべてをオンラインで行っています。

1日は面接を行う役員らが会社の会議室や自宅からノートパソコンの画面越しに、学生時代に力を入れてきたことや会社にどのように貢献できるかなどを質問していました。

この会社では例年と同じおよそ20人の採用を予定していて、エントリーシートに加えて、アピールしたい点などを撮影した3分の動画を事前に提出してもらっているということです。

面接を行った大谷剛取締役は「雰囲気や人となりが分かる対面での面接を行いたいが、やむをえない。オンラインであっても学生の情報をできるだけ多く集め、意欲ある学生を採用したい」と話していました。
【半数以上の学生に内定】

きょう6月1日から始まる大学生などの採用面接の日程は、以前、経団連が決めていましたが、去年からは政府のルールで行われています。

就職情報会社の「ディスコ」によりますと、先月1日時点で調査した全国の学生1273人のうち58.4%が内定を得ているということです。

新型コロナウイルスの影響がなかったおととしより7ポイント余り高くなっていて、採用活動の早期化が一段と進む形となっています。

すでに内定を得た学生にその業界を聞いたところ、
情報処理・ソフトウエア・ゲームソフトが36.7%
建設・住宅・不動産が17.1%
調査・コンサルタントが11.7%となっています。

デジタルなどの分野で人材の獲得競争が激しくなる中で企業の間で早期に優秀な学生を確保しようという動きが強まっていることがうかがえます。

また、採用活動のルールには罰則がないことも早期化を後押ししているとみられています。

ディスコの武井房子上席研究員は「早期化が進んでいるが、コロナ禍で打撃を受けている販売やサービスといった業種の採用活動は今後、行われることが多く、そうした企業で採用が増えないと内定率は最終的に伸びない可能性がある」と話しています。

【OB訪問の機会限られ 情報収集「進まない」学生は半数以上】

一方、学生にとってはこの1年、大学の授業やサークル活動が十分できなかったことに加え、OB訪問などの機会も限られてきました。

「ディスコ」が就職活動の情報収集が進まないと感じた経験があるかと聞いたところ、半数以上の学生が「非常にある」または「ややある」と答えました。

武井房子上席研究員は「オンラインでスムーズに就職活動ができる学生がいる一方で、コツをつかめずに、自分をアピールすることが難しいと感じる学生も多いと思う。学生どうしでの情報交換も行いにくくなっているようなので、気付かずに出遅れている可能性もある」と話しています。

【コロナ禍 学校に行く機会減り就職相談の機会も少なく】

このうち、東京 豊島区の学習院大学では昨年度の授業は原則オンラインだったうえ、サークル活動なども大幅に制限されました。

その結果、学校に行く機会が減り、学生どうしで気軽に情報交換したり、大学に相談したりする機会が少なくなったということで、大学では就職活動が遅れている学生が例年より多いとみています。

こうした学生に対して大学ではエントリーシートの書き方などの指導を行っています。

さらに活動が遅れた学生などに向けて自己分析のしかたや面接対策などの要点をスマートフォンで確認できる10分程度の短い動画も作成しました。

4年生の男子学生は「学校で授業を受けていたら、周りの変化に敏感に気づけたかもしれないが、オンラインで遅れてしまった。すでに内定を得ている友達と比べて落ち込むこともあった。まずは行動することから始めたい」と話していました。

学習院大学のキャリアカウンセラー、淡野健さんは「ネット中心の情報収集には限界があり、活動が止まっている学生が増えていることを心配している。動画などを見てもらい学生との接触の機会を少しでも増やして活動を促していきたい」と話していました。
梶山経済産業相「第2の就職氷河期つくらないよう後押し」
来年春に卒業する大学生などを対象にした企業の採用面接が1日から始まったことについて、梶山経済産業大臣は閣議のあとの記者会見で「コロナ禍で、厳しい就活となる学生や、新卒採用を抑制する企業があることは承知している。経済産業省は第2の就職氷河期を絶対につくらない観点から、新卒採用の増加を後押しする税制措置を講じている。引き続き就職活動の実態を丁寧に把握しつつ関係省庁と連携して的確に対応していきたい」と述べました。

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