KNT-CTは、9日発表した去年4月から12月までのグループ全体の決算の中で、去年12月末の時点で負債が資産を上回り、34億円余りの債務超過になったと発表しました。
また、来月までの1年間の業績予想について、最終的な損益の見通しを、これまでの170億円の赤字から370億円の赤字に下方修正しました。
これは、新型コロナウイルスの影響で旅行の需要が大幅に落ち込んだことに加え、先月募集した希望退職に1300人余りが応募し、退職金などの費用としておよそ60億円を特別損失として計上することなどが要因です。
経営の効率化に向けて、KNTーCTは、全国に138ある近畿日本ツーリストの個人旅行向けの店舗を、来年度末までにおよそ3分の1に統廃合するほか、グループ全体でおよそ7000人いる社員を、2024年度末までに、およそ3分の2に削減する方針を示しています。
債務超過に陥ったことについて、KNT-CTは「財務構造の改善については、広く検討を行い、債務超過の解消を図っていく」としています。