どうなる、2021年卒就活(2)内定の基準は変わった?

2019年12月25日

学生の疑問に答える「就活のギモン」。今回は“内定”にまつわるデータから、2020年卒の就活を振り返ります。マイナビの「企業新卒内定状況調査」の調査を担当したマイナビリサーチ&マーケティング部の東郷こずえさんに、学生リポーターがずばり、聞いてきました。

 

内定出し基準「厳しくした」が増える

学生
工藤(4年)

内定を出す基準なのですが、このグラフだと前年より基準を「厳しくした(9.4%)」が、「緩くした(9.2%)」をわずかですが上回っていますよね。採用側は“量より質”っていうことなんですか?

「2020年卒マイナビ企業新卒内定状況調査」より作成

内定を出す基準:採用活動の印象は、15年卒~19年卒の5年連続で「前年より基準を緩くした」が「前年より基準を厳しくした」を上回っていたが、20年卒では0.2ポイントとわずかではあるが「厳しくした」が逆転した。

私もこれ、実は注目していて、売り手市場で企業側が目標の人数を採用できない状況が何年も続いたので、一旦、内定の基準を緩くしてみたんだと思うんです。

東郷さん

「2020年卒マイナビ企業新卒内定状況調査」より作成

内定者への満足度:「質は満足・量は不満」が40.9%で最も高く、厳しい採用環境の中、量の確保は難しいものの、質には一定の満足感をもつ企業の割合は増えている。

でも、入社してもすぐに辞めたりとか、いろいろ経験する中で、きちんと見極めて採用したほうがいいって思い直したのかな?と私は感じていました。

景況感に左右される内定出し基準

ここ15年のデータを並べた推移を見てもらうと様子が見て取れるかなって思います。

「2020年卒マイナビ企業新卒内定状況調査」より作成

赤い部分が「厳しくした」で、2010年卒がめちゃくちゃ厳しくなっていると思うんですけど、いわゆるリーマンショックがあってすごく不景気だったんですよ。

学生
勝島(3年)

顕著に出ますね。

そうそう。そういう意味では景況感に左右されるっていうのは確かにあるんです。

調査を担当したマイナビリサーチ&マーケティング部の東郷こずえさん

景気が悪くなると採用できる人数が減るから、今まで10人選べていたのが5人にしなきゃいけなくなりますよね。

前の年だったら内定を出すレベルの学生であっても、数を採用できないから不合格になってしまうので、「厳しくした」という回答が増えるんです。

ちなみに2021年卒以降の就活は厳しくなりますか?

特別厳しくなることはないと思うんですね。多少オリンピック前後で景況感は変わるとも言われていますが、採用人数を大幅に減らして厳しくする状況ではないと思います。

学生も「厳しくなって大変」と捉える必要はないと…。

そうですね。ただ、学生の売り手市場だからといって企業側が基準を緩くするわけではないと私は捉えています。

短くなる選考期間

次に、1次選考から内定までの日数・回数について教えてください。

「2020年卒マイナビ企業新卒内定状況調査」より抜粋して作成

内定までの期間:回数、日数ともに減少傾向が継続。ただし、上場企業では選考回数の平均が3.0回、1次選考から内定までの平均日数は34.2日となっており、やや長い傾向がみられる。

日程に関してはどんどん短くなっていて、選考回数も少し減少傾向。前回も話しましたが、インターンシップに参加したかどうかが関係していると感じますね。

選考面接で、企業と学生さんが、初対面ではなくてプレ期間にすでに接触をしていて、お互いに理解を深めている状態で選考に入るケースが増えています。

この表を見ると、平均の選考回数が2.5回って、少なくないですか?大企業だと6,7回くらいあるイメージだったんですが。

内定出しまでの期間は長すぎない方がいいっていうのが、企業側の見方なんですね。

企業とすれば、短い期間で面接をして、早めに内定を出して、学生さんが入社しようと思ってくれる選択肢に早く入りたいっていうのが本音としてはあると思います。

言い方を変えると企業が焦っているってことですか?

それはありますね。あとは、そのプレ期間をその分うまく使っていて、面接ではないけれど面談を繰り返したり、実際に企業側と接触している回数っていうのは、2、3回ではなくてもう少しあるんじゃないかなと思いますね。

あとは、内定出しの後に、不安感をなくしてもらうための面談というのはわりと多くの企業が実施していると思います。どうでしたか、工藤さんは?

たしかに、内定を頂いた後、承諾書を出す前に何回か面談をしていただいた会社はあって、そういう会社の方が意思は伝えやすかったです。

ただ、何回も面接があると、ほかにも選考が残っている中で時間を割かないといけないので、就活生には負担なんですよね。

実際の選考期間は短いけれど接触期間のトータルでは長いんですよ。

実際には、そういうのもあるから選考回数が2,3回って聞くと少ないなって感じるんだと思います。

企業側からすると、恋愛と一緒でやっぱり会っている回数が多ければ多いほどわかりあえるという思いで接触回数を増やしていると思いますね。

どうなる、2021卒就活(1)「インターンシップ参加学生数だけ増えたわけは?」はこちらからご覧ください。

次回は、気になる2021年卒採用動向。直近の動向をデータで紐解きつつ、これからの就活が向かう先を東郷さんが解説します。

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