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就活のギモン「3年生から業種や企業は絞ったほうがいい?」

2019年08月07日

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みなさんから寄せられたギモンに答える「就活のギモン」。リクルートキャリア就職みらい研究所所長の増本全さんが、3年生のギモンに答えます。

伊藤:私は3年生ですけど、自分がどんな業種を目指すかとか、全然わからなくて・・・。インターンシップもどう選べばいいのか・・・。業種は絞ったほうがいいのか、いろいろなところを見たほうがいいのか・・・

増本:なるほど。特に明確な目標がない中で3年生のうちから業種を絞ったほうがいいかと言われれば「×」ですね。

増本:まさに、どんな仕事が合うのかわからない、どこを選べばいいのかわからないから、インターンシップがあります。「働く」ことを疑似体験できるのがインターンシップの価値なので、問題ないと思いますよ。

ただ、企業側としては何となく来られるのは嫌なものなのですよ。ということで、インターンシップでどんな経験をしたいですか、どんな業種や職種をやってみたいですかと聞かれたら、なんて答えます?

伊藤:メディア系に興味はあります。

増本:なぜメディア系に興味があるのですか?

伊藤:好きだからです。

増本:「好きだから」という気持ちを突き詰めていきましょう。なんで好きなのだろう、メディアの中でも特にどんな経験をしてみたいのだろう?と考えてみるとよいですね。

伊藤:自分が経験してみたいことを突き詰めて、言葉にしていくんですね。

増本:そうですね。ただ、初めから言葉にできる人は少ないです。最初は、この企業に行きたいとか、知っている企業だからとか、選考で受かる対策としてインターンシップに行く人が多くなります。

土井:確かに・・・

増本:そこがポイントで、学生のみなさんは働くイメージが湧かないとか、どんな仕事が合っているかわからないと悩んでいますよね。なのに結局は知っているか知らないかでインターンシップ先の企業を探してしまっている。

土井:そうなりがちだと思います。

増本:そうではなくて、インターンシップのプログラムを通じて自分はどんな経験をしたいのかとか、この経験をすると、こんなことがわかるのではないかといった目的から考えましょう。

そういう目線で探すと、知っている会社以外にも目が向くし、プログラムの内容から探せると思いますよ。

土井:わかりました。でも、すごく企業の数もあるので、大事なことを見落としそうで心配なのですが。

増本:サイトでは、キーワードで検索できますよ。例えば「営業同行」と入れると、そういったインターンをしている企業が出てきますね。そこに、さらに業種などを入れて検索すれば大丈夫ですよ。

工藤:私も去年3年生だったとき、インターンシップ先を探すのに、就職サイトのフリーワード検索を使いました。やってみたいことがあって、入力したらたくさん出てきました。

増本:そうです、そういう使い方をすると、企業に「なんでインターンに来たの?」と聞かれたときに、何がしたいのかが説明できますよね。ぜひ、そうやって探してみてください。

土井:逆に、業種や企業を絞り込んでいる人へのアドバイスはありますか?

増本:同業とか競争関係にある企業を比較してみることがすごく大事だと思いますね。「なんでこの企業はお客さんに選ばれているのだろう」という目線で探していくと、その企業の強みがわかってくると思います。

土井:なるほど。

増本:さらに「他社に比べての強みや価値を、この企業はどうやって作り出しているのだろう」と考えてみると、企業への理解がすごく深まります。A社とB社の価値の違いや働いている人たちのカラーの違いを見て、どっちが自分にフィットしているのだろうと探しやすくなります。

伊藤:それでも、なかなか、探せない気も・・・

増本:そうですね。実は私も学生時代はつらかったです。リクルートスーツも着たくなかったし、早く就職活動を終えたいという気持ちでした。

伊藤:そうだったんですね。

増本:その時に「自分がなりたい『働くモデルケース』を知らない」ことに気づきました。

伊藤:働くモデルケースですか?

増本:そうです。自分が「働く」イメージがつかなかったので、この人は楽しそうだな、面白そうだなという人にインタビューをしました。

工藤:私も去年、何をしたらいいかわからなくて、とりあえずインターンの合同説明会に行ったんです。何もわからない状態でも、いろいろ話を聞いて、自分のイメージを膨らませるのが大切だなと思いました。

増本:そうですよね。合同説明会は、自分だと探せない企業に偶然出会えることも価値ですよね。たまたま目にした企業の中で、なんか雰囲気がいいな、気になるな、というところを五感で感じながら探してみてください。

増本さんのギモンまとめ
・3年生が今のうちから志望業種を絞る必要はない。
・自分に何が合っているかわからないからこそインターンシップがある。
企業名ではなく自分が好きなこと、やってみたいことからインターンシップ先を選んでみては?合同説明会も、知らなかった企業に偶然出会えるチャンスも。
・働きたい業種や企業を絞っている場合は、同業や競争関係にある企業と比較すると、自分と合っているのかがわかりやすくなる。

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