就活ニュース

「働く」ってどういうこと?就活生が専門家と考えてみた!

2024年07月04日

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「ラジオで開講!NHK就活応援ニュースゼミ」では、人財教育コンサルタントの村山昇さんと一緒に、学生リポーターたちが社会人3年目の先輩たちの座談会を聞きながら、「働くこと」について掘り下げました。

仕事をするのが不安という学生の声に、村山さんからのアドバイスとは?

働くって、意外と楽しい!

佐藤茉那
アナウンサー

学生リポーターの2人は、働くことのイメージってありますか。

アルバイトをしている学生は多いので、ある程度のイメージはみんなあると思います。ただ、自分で給料をもらって生活するのはどんな感じだろう、と思います。

大学4年
豊田俊斗

私は学生時代が終わって卒業したら、生きていく上でやらなければいけない義務的なものというイメージがあります。

大学3年
岡本瑶

今回は社会人3年目の4人の皆さんと匿名で座談会を行って、率直な本音を聞きました。村山さんは、若手社会人の皆さんの話のどんなところに注目しますか。

社会人3年目は、与えられた業務をまず一人前にこなすことを求められる時期です。その中でどんな考え方の変化があったかに注目したいです。

村山昇さん

村山 昇さん
キャリア・ポートレートコンサルティング代表。人財教育コンサルタントとして、企業の従業員や公務員を対象に研修を行うほか、キャリア教育のプログラムを開発・実施している。働き方について考えるための著書も多数。

最初のパートでは、皆さんの「現在の仕事」「仕事に対するイメージ」を聞きました。

精密機器メーカー えふさん
「学生の時は仕事はすごく怖いものとネガティブに捉えていました。ですが社会人になってみると、理不尽に怒られるようなことはなく、上司や先輩と協力して仕事を達成していくことが想像していなかったほど面白かったです。」

食品メーカー けいさん
「私も働き始めて仕事への考え方は変わりました。もともと義務的なものだと思っていたけど、仕事でいろいろな経験を経て今の私の生活がよりいいものになっているので、働いていてよかったなと今は思います。」

⇒ 詳しくは「若手社会人に聞く(2) 仕事は怖いと思っていたけど…」

当初は仕事にはマイナスのイメージがあったものの、実際に働いてみたら思ったより楽しかったという話がありましたね。

学生リポーターの豊田さんは、聞いてみていかがでしたか?

私自身も、怖いっていう気持ちがどうしても先行してしまっていました。パワハラがあったらどうしようとか、自分がやめてしまうんじゃないかとか。

ただ実際に話を聞いてみると、楽しいっていう話がわりとあったので、少し希望が持てました

岡本さんはどうですか?

私も不安とか怖いとか、ネガティブな感情が結構あったので、働いてみて楽しいっていう今の話を聞いて、就活に対するモチベーションが上がった気がします。

村山さん、今の若手社会人の座談会を聞いていかがでしたか?

最初の就職は、人生の一大イベントですし、企業という学生がよく知らない組織の中に入っていくわけですから、不安が無い人はいないと思います。

でもいったん会社に入って働き出してみると、実はいろんな人のサポートがあったり、自分のやるべきことが明確だったりしますし、時間管理もしっかりできるのでどんどん生活が回っていって、いろいろなメリットもあります

就活生の皆さんは会社に入ることをいたずらに怖がったり不安がったりしなくてもいいかなと思います。

入社すればギャップは出てくる

続いて、東京都のラジオネーム「青でブルー」さんから質問をいただきました。「実際に現場で働いていく中で、自分のイメージと違うと感じたギャップはありますか」というお便りです。

座談会では、「仕事のやりがい」「入社してからのギャップ」についても話を聞きました。

<仕事のやりがい>

食品メーカー けいさん
「自分の頑張りが営業の売り上げに反映されたとき、非常にやりがいを感じます。あと上司や先輩に『よくやったね』と褒められると、すごくうれしいです。」

保険会社 ぐみさん
「仕事相手の方と信頼関係を築けた時にやりがいを感じます。2、3年目に入ってからは『私なら任せてもいい』って思われていると感じる時があります。」

⇒ 詳しくは「若手社会人に聞く(2) 仕事は怖いと思っていたけど…」

<入社してからのギャップ>

精密機器メーカー えふさん
「一番大きいところは残業です。会社全体の平均残業時間は20時間ですけど、僕の部署は40時間とか当たり前にやっていて、“配属による”ことがギャップでした。」

コンサル デーデさん
「教育制度が入社前に聞いていたのと違いました。座学とかもあまりなく、いきなりクライアントと仕事する感じで、少しイメージと違いました。」

⇒ 詳しくは「若手社会人に聞く(3) 入社後のギャップはあった?」

さまざまな回答でした。岡本さん、聞いてみてどうですか。

みなさんいろんなところにやりがいを感じていて、純粋にすごくかっこいいな、こうなりたいなって思いました。

ただそういうキラキラした先輩たちでも、大変なことやマイナスのギャップはあって、それでもうまく付き合いながらやっているのが印象的でした

村山さんはどう聞かれましたか。

まず、ギャップは必ず出てくるものなので、その前提で入社したほうがいいと思います。

そして働き出してネガティブなギャップを感じた時に、感情的に「もうこの職はダメだ」みたいな短気を起こさないことが大事ですね。

目の前の業務をうまくこなす知識やスキルも大事ですが、そうしたギャップに対応できるようになっていく能力がより重要です。

あとモチベーションが上がること、下がること、について語られていましたが、私はどちらも「どこにその感情の出どころ、要因があるか」に注目して聞いていました。

そしてみなさんの要因はどれも、他者や職場環境など「自分の外」にあるものでした。これは専門用語で「外発的動機」と言います。

「外発的動機」と「内発的動機」

入社3年目は、上司や職場環境などに仕事がかなり左右されるので「外発的動機」の影響が大きくなるのですが、今後は逆に、自分の内側から湧いてくる「内発的動機」をもとに、仕事を進めていくことが大事になってきます

「この仕事をやりたい」というやる気が自分の内側から湧いてくると、外部環境に多少の問題があっても気にならなくなって、自分のやるべきことに集中し、成長していこうと前向きな気持ちになれます

今就活中の皆さんは、自分の理想像やモチベーションの原点について一生懸命考えていると思いますが、社会人になっても、何度も原点に戻っていく必要があるんです。

記者
藤目琴実

自分の内側から出てくる動機というのは、どんなものですか。

例えば「仕事を通して地球環境にプラスの事をしたい」とか「人に喜んでもらうためにこういうものを提供したい」とか。そういうイメージをすることが、自分の内発的動機を見つめる手段になります。

自分がこの仕事を通して何をしたいか」ということですね。

学生
豊田俊斗

仕事に慣れるにつれて、伸びしろって小さくなっていく気がするので、思いを持続させるのは難しそうです…。

長期的な目線で、内発的動機を持続させるコツはありますか。

技術的な成長はある程度経つと一段落するかもしれませんが、自分の“思い”の成長は、同じ思いを持った先輩と出会うなどして周囲から刺激を受けると、また始まるはずです。そのサイクルを繰り返せたら一番いいですね。

学生だとイメージしにくい部分もあるかもしれませんが、そういう心の準備をしていきたいですね。

軸は「仮置き」でいい!

最後のパートでは、学生リポーターの岡本さんが座談会で直接質問しました。「学生時代の就活の軸は何か」「社会人になって変わったか」聞きました。

<就活の軸>

デーデさん
「自分がどれだけ成長できるのか、どうやったら社会人としてより高いレベルに行けるのかを考えていました。1、2年目から自分で仕事を回したくて、ベンチャー企業の就職先を探していました。」

ぐみさん
「給料、ワークライフバランスを保てるか、自分の強みが生かせるか、をすごく大事にしていました。理系でしたが振り返った時に『人間関係を築く』ことにやりがいを感じていたと気づき、それを生かせる仕事をしたいと思っていました。」

岡本リポーター
「社会人になってから、学生時代に決めた“軸”は変わりましたか?」

けいさん
「私は変わりました。実際に働き始めて、ワークライフバランスを意識するようになりました。全国転勤の会社なのですが、結婚や子育てをしたいという考えが出てきて、転勤ってどうなんだろうという部分が理由です。」

えふさん
「僕もすごく変わりました。学生時代はワークライフバランスを重視していましたが、残業も全然耐えられると思って。ワークライフバランスはそこまで重視しなくても、もっと前向きに仕事をして成長したいと考えるようになりました。」

⇒ 詳しくは「若手社会人に聞く(1)「就活の軸」どう決めた?働いて変わった?」

岡本さん、直接質問してみてどうでしたか?

私も今、就活の軸を考えている段階ですが、みなさん結構違ったベクトルやアプローチで決めているなと思いました。

焦って決めるより、いろいろなやり方で自分と向き合って相談しながら決めていきたいと感じました。

ちなみに大学4年生の豊田さんは、どんな就活の軸ですか?

最初は、人とコミュニケーションをとる仕事やお客様に喜んでもらう仕事がしたいというのを軸として考えていました。ですが、私も就活の間にそれがだんだん変わっていきました

村山さん、“軸”は変わってもいいのでしょうか。

はい。いろいろな経験をすることで自分の価値観は変わっていきますから、軸は変わるのが当然です

ですから軸は「仮置き」でいいです。そこからいろいろ修正をしていく、その連続だと思います。

「仮置き」でも、無いよりはいいのでしょうか?

そうですね。とりあえず軸を仮置きしてこの方向を目指していこう、という自分の腹決めが必要なんです。

軸にも強さや深さがいろいろあるとは思いますが、いずれにしても軸を持っていないと自分がどんなキャリアを進めていくのかで、漂流してしまう危険性があります。

何か仮にでもいいから軸を決めて、それを自分が一番いいと思える軸に育てていく。それが大切です。

まずは仮置きの軸を決めてみるところからですね。きょうは皆さん、ありがとうございました!

撮影:加治桜 編集:脇本彩香

(6月1日「ラジオで開講!NHK就活応援ニュースゼミ」で放送)

※次回の放送は、7月6日(土)午後10時05分~
分かりやすい解説でおなじみの池上彰さんと「やりたいことの見つけ方」を考えました!
「ラジオで開講!NHK就活応援ニュースゼミ」番組ホームページはこちら
⇒ 聴き逃し配信はこちら ※7月13日(土)午後10:55まで

若手社会人の先輩たちによる座談会の詳しい内容については👇をご覧ください。

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