ママだってさいしょからママじゃない

ネットワーク報道部記者  野田綾

育児に追われ自分の時間が持てずにいるお母さんのついてお伝えした未来スイッチに対して、「新しい取り組みが始まった」という情報をいただきました。
「孤独な子育てを救いたい」
「お母さんたちの力になりたい」。
お母さんどうしが手を携えて作った新しい動きです。

静岡県長泉町の工場跡地を活用したスペースで先月始まったイベントは「お茶のじかん」です。
「ふぅっと肩の力を抜いて話ができる子育ての仲間を探しにおいで」
先輩お母さんがSNSでそう呼びかけて、お茶やおやつ、子どものおもちゃを用意しました。 初回の先月21日、5組の親子が集まりました。
テーマは、ありません。
子どもたちが、ボランティアで参加した地域の先輩ママたちに遊んでもらっている間、ママたちは、保育園や地域の一時預かりサービスについて情報交換。
お喋りに花が咲きました。

コロナ禍の出産と『孤独』

高木有加さん

このイベントを始めたのは、2人の小学生の母である高木有加さんです。
コロナ禍で出産した友人の悩みを聞いたことをきっかけに、取り組みを始めたと言います。

「友人はコロナ禍で初めての出産を経験しました。コロナの影響で出産前の子育ての情報源である両親学級もなくなり、ママ友を作ることができませんでした」

友人は、出産も一人でのぞまざるを得ませんでした。

そして出産後、本来ならたくさんの祝福を受け一番喜びに浸る時期を、面会もなく、さみしく過ごさざるを得なかったといいます。

「産後寄せられる祝福で、その後の1,2ヶ月の大変な子育てを乗り切るモチベーションが得られるじゃないですか。コロナ禍の出産では、その当たり前のやりとりが奪われ、親は子育ての入り口から孤独を感じていると、友人の話を聞く中で初めて気がつきました」

ママだってさいしょからママなわけじゃない

「子育てにおいて、孤独を引きずってほしくない」
自分たちの地域の先輩ママがそばで支えられる存在になりたいと考えた高木さんは、親子が集える場を作りたいとSNSを通じて地域のママ友に呼びかけました。 すると、40人を超える仲間が協力を申し出てくれました。 時間がある人は会場で子どもの遊び相手を。
また平日働いている仲間は、提供するお茶やおやつの寄付を申し出てくれました。

(高木有加さん)
「心強かったですね。場所はあったので、すぐに準備を始めました。」

先月2回開かれた「お茶のじかん」には親子だけでなく妊婦も集いました。
1回目はお喋り。
2回目はスタッフが持ち込んだ料理や子育ての本をゆっくり読む静かな時間を過ごしました。
参加したママの中には「久しぶりに家族以外の大人と話しました」と話す人もいました。 そして、みなすっきりとした、和やかな顔で帰って行く姿が印象的だったと、高木さんは言います。

(高木有加さん)
「誰だってはじめからママなわけじゃありません。また、子育ては一人でできるわけでもありません。コロナ禍で地域で受けられる子育て支援が減る中、私たち先輩ママが、寄り添っていきたいと思います」

新しくママになる人たちに先輩ママたちがそっと手を差し伸べる。 そういう優しさが、孤独を感じるママに届く社会が広がって欲しい、そう感じました

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