一時停止率向上 見えない横断歩道をなくせ

(2020/5/22 取材 津放送局記者 須川拓海)

信号機のない横断歩道で一時停止する車の割合が全国で最も低いとされた三重県で、その原因や解決策を探るNHK津放送局のシリーズ「横断歩道が危ない!」今回のテーマは「見えない横断歩道をなくせ」です。まずは、上の写真をよくご覧下さい。

あれ?見えない…

冒頭の写真は、三重県松阪市で視聴者が信号のない横断歩道を通った際にドライブレコーダーで記録したものです。

「この横断歩道でもほとんどの車が一時停止していない」

そう思い映像を送ってくれました。でもこの画像を見て気付くことはありませんか?
そうです。横断歩道が消えかかって見にくいのです。

現場に行ってみると…

左側に”消えかかっている横断歩道”があります。

記者も現場に行ってみました。横断歩道の白線がかなり薄くなっていることがわかります。なんとも存在感の薄い横断歩道です。

ちなみに車に乗って現場を通ると、ドライバーの目線からも白線が薄くなった横断歩道を認識することが難しいこともわかりました。これでは一時停止しようにも横断歩道の存在そのものがわかりません。

車内から見た横断歩道です

買い物でよく通るという地元の女性は、この横断歩道の現状を嘆いていました。

(地元の女性)
「ふだんも止まってもらえない。横断歩道が車から見えていないのかなと思うことはあります」

横断歩道の1/3 塗装薄い

松阪市では、去年からことしにかけて交通死亡事故が多発しています。
こうした中、警察がことし市内のすべての横断歩道の現状を調べた結果、3分の1にあたる324か所で白線の塗装が薄く、塗り直す必要があることがわかりました。 この中には、小学校の目の前にある横断歩道も含まれています。

道路の反対側が小学校です

これには、地元の人たちも不安を訴えています。

(地元の女性)
「消えとるで。あかんわな、これは」

(地元の男性)
「これは横断歩道だったんですね。消したあとみたいにしていますけど。整備した方がいい」

警察は、予算が限られる中、「緊急性がある」と判断した横断歩道から塗り直しを進めています。

(松阪警察署 行村桂交通官)
「横断歩道に気付くのが遅れて止まれないドライバーもたくさんいると思うので、しっかり塗り直していきたい」

センターラインも 消えている!

消えかかっているのは、横断歩道だけではありません。センターラインも同じ状況です。

横断歩道やセンターラインなど道路の標示が見えにくくなっている場合、以下のように種類によって担当する部署が違います。

▽横断歩道や「止まれ」の表示など規制に関わる白線は公安委員会(警察)
▽センターラインや境界などの白線は県や市町村など道路管理者      

松阪市は、市民からの「道路の白線を塗り直してほしい」という声を受けて、今年度は1億1000万円と昨年度の11倍の予算を計上し、センターラインなど160キロを塗り直すことにしています。

横断歩道やそのほかの白線は年月と共に見えにくくなります。それを市民も注意しながら、定期的に維持補修する。信号機のない横断歩道での一時停止率の向上は、こんな日常の取り組みからも改善できると感じました。

寄せられたご意見[2件]

2020/01/01

2020/01/01

最新記事