信号機のない横断歩道で一時停止する車の割合が全国で最も低いとされた三重県で、その原因や解決策を探るNHK津放送局のシリーズ「横断歩道が危ない!」今回のテーマは「見えない横断歩道をなくせ」です。まずは、上の写真をよくご覧下さい。
冒頭の写真は、三重県松阪市で視聴者が信号のない横断歩道を通った際にドライブレコーダーで記録したものです。
「この横断歩道でもほとんどの車が一時停止していない」
そう思い映像を送ってくれました。でもこの画像を見て気付くことはありませんか?
そうです。横断歩道が消えかかって見にくいのです。
記者も現場に行ってみました。横断歩道の白線がかなり薄くなっていることがわかります。なんとも存在感の薄い横断歩道です。
ちなみに車に乗って現場を通ると、ドライバーの目線からも白線が薄くなった横断歩道を認識することが難しいこともわかりました。これでは一時停止しようにも横断歩道の存在そのものがわかりません。
買い物でよく通るという地元の女性は、この横断歩道の現状を嘆いていました。
(地元の女性)
「ふだんも止まってもらえない。横断歩道が車から見えていないのかなと思うことはあります」
松阪市では、去年からことしにかけて交通死亡事故が多発しています。
こうした中、警察がことし市内のすべての横断歩道の現状を調べた結果、3分の1にあたる324か所で白線の塗装が薄く、塗り直す必要があることがわかりました。
この中には、小学校の目の前にある横断歩道も含まれています。
これには、地元の人たちも不安を訴えています。
(地元の女性)
「消えとるで。あかんわな、これは」
(地元の男性)
「これは横断歩道だったんですね。消したあとみたいにしていますけど。整備した方がいい」
警察は、予算が限られる中、「緊急性がある」と判断した横断歩道から塗り直しを進めています。
(松阪警察署 行村桂交通官)
「横断歩道に気付くのが遅れて止まれないドライバーもたくさんいると思うので、しっかり塗り直していきたい」
消えかかっているのは、横断歩道だけではありません。センターラインも同じ状況です。
横断歩道やセンターラインなど道路の標示が見えにくくなっている場合、以下のように種類によって担当する部署が違います。
▽横断歩道や「止まれ」の表示など規制に関わる白線は公安委員会(警察)
▽センターラインや境界などの白線は県や市町村など道路管理者
松阪市は、市民からの「道路の白線を塗り直してほしい」という声を受けて、今年度は1億1000万円と昨年度の11倍の予算を計上し、センターラインなど160キロを塗り直すことにしています。
横断歩道やそのほかの白線は年月と共に見えにくくなります。それを市民も注意しながら、定期的に維持補修する。信号機のない横断歩道での一時停止率の向上は、こんな日常の取り組みからも改善できると感じました。
2020/10/02
私は大阪で住んでいますが、千葉で暮らしている妹は「横断歩道では人の方が止まるものだと思っていた」と言います。それくらい車が止まらないのです。コロナで自粛していてしばらくぶりに街を歩くと大阪も驚くほど横断歩道でも車がスピードを落さず過ぎていきました。こちらが気をつけてないとひかれていたのではないかと思います。横断歩道にかめらを付けてナンバーが分かるので注意を促してはどうでしょうか? 過ぎてしまえばそれでいい、感覚があるのだと思います。日本人は見えないところでは残酷です、そう思います。
2020/10/02
白線が消えかけていて危ないと感じるのは横断歩道だけではありません。センターラインや停止線がほぼ消えてしまっている道路も多いです。初めて運転する場所、特に雨の日はとても怖いです。またこれだけ話題になっていても煽り運転は減りません。制限速度ちょうどで走っているのに煽ってくる運転手の多いこと… 片道一車線の住宅地でも無理に追い抜いて行く車も多く、とても危険だと感じます。 煽り運転についてもしつこいくらいに取り上げていただきたいと思います。
匿名
2020/08/13 40代
管轄の警察にどれほど危険かを訴えても、聞く耳持たずです。 いっそ、信号機を設置するとか、歩行者優先の大きな立て看板を立てるとか、たまに警察官が立って指導するとか、なんとか方法はないものかと思います。もっともっとこの信号のない横断歩道の危険問題を大々的に取り上げて欲しいです。 歩行者優先を無視して車が行くのは交通ルール違反なのに、それが見て見ぬふり状態になっているのが不思議でなりません。
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