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何が「最高」? その影響力は

裁判所は、社会のルール違反や、どちらの当事者の主張に分があるかを判断する「審判」です。不服があれば、上位の裁判所に判断を求めることができます(「控訴」や「上告」などと言います)。

地裁→高裁→最高裁というように、審理は3回までで、「三審制」と呼ばれています。最後の場が最高裁です。それ以上争うことはできず、当事者は最高裁で確定した判断に従う必要があります。場合によっては、裁判の直接の当事者以外にも影響が及ぶことがあります。全国の裁判所は最高裁の判断を重視するため、同じ問題を扱う裁判では最高裁と同じ判断になるのが一般的なのです。

さらに、最高裁の判断によって法律や制度が見直されることもあります。例えば、アスベストの被害をめぐる裁判では、最高裁で「国に責任あり」という判断が確定し原告が勝訴したため、国が同じ時期に同じ環境で働いていた人たちも救済する仕組みを作りました。