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皇室に関する意識調査
NHKは令和元年(2019)9月28日から2日間、全国の18以上の男女に対し、コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかけるRDDという方法で世論調査を行い、2,790人のうち、55%にあたる1,539人から回答を得ました。
目次
Q 今の皇室にどの程度関心があるか?
「大いに」と「多少は」を合わせた「関心がある」という人は72%で、多くの人が皇室に関心を持っている。
男女別では「関心がある」は男性67%、女性76%で女性でより関心が高い。
年代別では「関心がある」が70%を超えているのは40代以上で、年齢が高いほど関心が高くなる傾向がある。
Q 今の皇室に親しみを感じているか?
「とても」と「ある程度」を合わせた「親しみを感じている」が71%。
調査方法が異なるため単純に比較はできないが、10年前(2009年)の調査では「親しみを感じている」が61%で、今回は10ポイント増えている。
「親しみを感じている」と答えた人の割合も若い世代ほど低く、年齢が上がるにつれて高くなる傾向が見られる。
Q 平成以降、皇室と国民の距離は近くなったか?
「かなり」と「やや」を合わせた「近くなった」は69%。
調査方法が異なるため単純に比較はできないが、10年前(2009年)の調査では「近くなった」が62%で、今回は7ポイント増えている。
年代別では50代以上で「近くなった」が70%を超えた。一方、30代以下の若い世代では「近くなった」という人が少なく、「変わらない」が多い。
Q 皇室と国民の距離 どうすれば縮まると思うか?
Q 天皇の退位についてどう思うか?
ことし4月、特例法に基づく一代限りの退位が行われた。「制度化すべきだ」という人が25%で一定程度いるが、「その都度判断すべきだ」が64%で最も多かった。退位自体を「認めるべきではない」は3%にとどまった。
Q 安定的な皇位継承のため皇室制度を改める必要あるか?
年代別では40代~60代までは「改める必要がある」が60%を超え、全体に比べて多くなっている。18~29歳や70歳以上では全体より「改める必要がある」が少なく、「改める必要はない」が多い。
Q 女性が天皇になるのを認めることに賛成か?
調査方法が異なるため単純に比較はできないが、10年前(2009年)の調査では「賛成」が77%、「反対」が14%。今回より「賛成」が多いが大多数が賛成している点は変わらない。
18際から29歳の若い世代では「賛成」が90%に。「賛成」はどの年代でも70%を超えている。「反対」は70歳以上で多い。
Q 「女系」天皇の意味を知っているか?
※「女系」天皇=女性天皇の子どもが皇位を継承すること。天皇自身は男性も女性もあり得る。
「あまり知らない」と「全く知らない」を合わせると52%と半数を超える。
調査方法が異なるため単純には比較できないが10年前(2009年)の調査では「知っている」が51%、「知らない」が45%で「知っている」の方が多かった。
Q 「女系」天皇を認めることに賛成か?
Q これからの皇室に最も望むこと
Q 皇室に関して最も知りたいこと
皇室に関する意識調査
結果の分析はNHK放送文化研究所が行いました
(※)グラフは整数表記のため足して100%にならない場合があります
(※)複数の選択肢を合計する場合、実数を足し上げて%を再計算しているため、%を合計した値とは一致しないことがあります
方法:電話法(固定・携帯RDD)
対象:全国 18歳以上の男女2,790人
固定電話1,275人・携帯電話1,515人
回答数(率):1,539人(55.2%)
固定電話759人(59.5%)・携帯電話780人(51.5%)
調査結果 専門家は
象徴天皇制を研究している名古屋大学の河西秀哉准教授は、世論調査で皇室に関心がある人や親しみを感じている人が高い割合となったことについて、「国民と苦楽を共にし、共感するという、平成の天皇皇后の在り方が、メディアを通して伝えられてきた。平成は非常に災害が多かった時代で、天皇皇后が被災者に寄り添い、苦しみに共感する姿を国民が身近なものとして感じたことが調査結果に表れていると思う」と分析しています。
一方、18歳から29歳で、皇室に「関心がある」と答えた人が48%と、若い世代でほかの年代と比べ皇室に関心がある人が少なかったことについては、「多様な関心がある今の世の中で5割の若い世代が関心を持っており、必ずしも関心が低いというわけではないと思う。若い世代には、新たなメディアが多くあり、それらを通じて活動なり行動や考え方が示されるということ、ご自身の姿を見せていくということが、大事になると思う」と指摘しました。
そして、今後の皇室と国民との距離については「社会の変化とともに情報を伝えるツールも急速に進歩している。天皇皇后の在り方みたいなものをじかに国民に伝えて行く方法が今後模索されてもおかしくはないと思う。天皇皇后の活動なり考えが、われわれ国民に伝わることによって私たち自身が象徴天皇とは何なのかを考えるきっかけになる」と話しています。