渋谷でのトランプ大統領の再選支持率は○%?

渋谷の若者に聞きました。トランプ大統領の再選支持率は?

弾劾裁判に米中貿易摩擦、北朝鮮問題から温暖化対策を求めるグレタさんとの対立まで、毎日のようにトランプ大統領のニュースが伝えられ、新聞やテレビで、その表情を見ない日はない。

そのトランプ大統領の再選がかかるアメリカ大統領選挙が11月に迫っている。
だが、遠く離れた日本の人々は「アメリカ大統領選挙」にどのくらい関心があるのか。
特に、「政治」に関心がないと言われる若者はどう思っているのか。
若者が集まる渋谷で聞いてみることにした。

目次

    「よく分からない…」

    取材班が向かったのは、東京・渋谷のハチ公前広場。

    朝の情報番組のトレンド調査や、ユーチューバーらしき人々の撮影が行われているのを横目に若干の場違いさを感じながら、待ち合わせをしている若者に声をかけた。

    「あのー、アメリカ大統領選挙についてちょっと聞きたいんですけど…」。

    ほとんどの人の反応は「よく分からない」「あんまり詳しくないんで…」だった。
    やはり他の国の選挙について突然聞かれても、なかなか難しいのかもしれない。
    自分も聞かれたら戸惑ってしまうだろう。

    しかし、記者が「分かる範囲でお願いします」と聞くと、それぞれの思いを口にしてくれた。

    トランプの再選支持率は?

    まず、質問したのは「トランプに再び大統領になってほしいか?」だ。

    再選してほしい:11人
    再選してほしくない:14人
    どちらでもない:5人

    あくまで30人に対するアンケートだが、支持率に換算すると「再選してほしい」は36%、「再選してほしくない」は46%だ。
    ちなみに、1月27日現在のアメリカでのトランプ大統領の支持率は45.5%、不支持率は51.7%だ(リアル・クリア・ポリティクスより)。

    メディアで批判されがちなトランプ大統領だが、日本の若者の間で、「再選」を望む声は少なくなかった。
    その理由も尋ねた。

    「トランプさんの考え方は人を変える力がある。いい方向に変えれるんじゃないかと思う」(専門学校生/男性)

    「今の日本との関係が悪いとは思えない」(高校生/女性)

    「就任前は過激なことを言っているなという印象があったが、実際、大統領になったら、アメリカがうまく治まっている」(高校生/男性)

    トランプ大統領を「行動力がある」とのイメージを持つ人や、日米関係や世界情勢が思った以上に安定しているのではないかという意見が相次いだ。

    一方、再選反対の人たちは…

    「独裁者のようなイメージで、人の意見を聞いているのかなと思う。日本の総理大臣があんな感じだったら困る」(大学生/男性)

    「アメリカ国民には良いかもしれないけど、日本にとっては分からない」(専門学校生/女性)

    「ツイッターでつぶやいているが、結構荒れているイメージ」(大学生/女性)

    トランプ大統領の言動に不安を抱いている人、トランプ大統領の存在が日米の関係にプラスになるのか疑問に感じている人も少なくなかった。
    また、ツイッターでトランプ大統領のつぶやきを読み、大統領の発言に危うさを感じているという人もいる。

    平和であってほしい…

    では、「選挙戦において最も関心のあるテーマは何か」と聞いてみた。

    「安全保障」が14人と全体のおよそ半数を占め、最も多かった。
    理由を尋ねると…

    「戦争をしないでほしい。平和であってほしい」(大学生/女性)

    「北朝鮮のミサイル問題を解決してほしい」(高校生/男性)

    「横須賀の米軍基地のそばに住んでいるので、安全保障は身近」(高校生/男性)

    日本に地理的にも近い北朝鮮からのミサイルや、米軍基地の問題から、安全保障の問題をより身近に感じ、懸念している若者が多いと感じた。

    一方、「大統領選挙について、どんな情報を知りたいか」と尋ねたところ、「そもそも制度自体が分からない」、「大統領がかわると、日本にどのような変化があるのか影響を知りたい」という声があった。

    アメリカの大統領選挙は、「身近な問題」ではないと感じている日本人は多いかもしれないが、その行く末や、結果が日本にもたらす影響に、強い関心を持っていた。
    ただ、そのアメリカの選挙制度は複雑で分かりにくい。
    同じ若い世代として、その疑問に答えていけるよう、取材を進めていきたい。

    (国際部記者 紙野武広、松尾恵輔、岡野杏有子、濱本こずえ)