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いよいよ間近に迫ったアメリカ大統領選挙。トランプか、バイデンか。選択に揺れるアメリカの今を、取材班がお伝えする。

交差点は選挙激戦地

首都ワシントン、ホワイトハウス周辺のオフィス街は、新型コロナウイルス対策の在宅勤務のためか人の姿はまばらだ。
投票日は近づいているが、日本のように選挙ポスターや街宣車もなく、選挙の“熱”をなかなか感じ取ることができない。

アメリカの住宅街でよく見かけるのは、各家庭の広い庭先などに立てられた、候補者の名前や政党名が書かれた看板「ヤードサイン」だ。

ワシントンは庭がない建物も多いため、さすがに「ヤードサイン」は難しいかと思いながら交差点にさしかかり、止まれを示す信号機の下をよーく見ると、「ヤードサイン」が柱にくくりつけられているではないか。

信号や道路標識の下に、縦方向にびっしりと並ぶその光景に、思わず二度見してしまう。
中には、別の候補者の「ヤードサイン」に覆いかぶさっているものもあり、さながら「ヤードサイン」の激戦地だ。

なるほど、信号待ちをしている歩行者、ドライバーの両方に売り込める絶好の場所だと、その狙いに1人感心してしまったが、一方で日本では目にすることのない光景に、果たして大丈夫なのかという考えが頭をよぎる。

しばらくすると、信号待ちをしている警察官の姿が。
警察官の次の行動に注目していると、青信号とともに宙に浮かぶ「ヤードサイン」の横を通り過ぎていった。

アメリカの選挙のしたたかさをかいま見た交差点だった。

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