アメリカの大統領選挙はどう進むの?

アメリカ大統領選挙が行われるのは4年に1度、夏期オリンピック・パラリンピックと同じ年です。今回の日程は2024年11月5日。

しかし、この日に向けた動きは1年以上前からすでに始まっています。

そのプロセスは大きく分けて2つの段階に分かれています。

①民主党と共和党、それぞれが党の大統領候補を選ぶ=候補者選び

②党の候補者どうしが争う=本選挙

アメリカ大統領選挙の流れ

1 党内で候補者を絞り込む

立候補

立候補の表明。
多くの場合、支持者の集会や記者会見を開いて表明します。

予備選挙・党員集会

候補者は、全米で州ごとに行われる予備選挙や党員集会で支持を獲得できるよう、選挙戦を展開します。

質問

どうやって党の候補者を決める?

答え

「予備選挙」では有権者が無記名で支持した候補者に票を投じます。「党員集会」は党員が議論をしながら候補者を絞り込んでいきます。

2020年アイオワ州デモインで行われた民主党の党員集会

日程は州によって異なります。
今後の予定は〈こちらから

最も早く予定されているのは2024年1月15日、アイオワ州の党員集会です。

この予備選挙と党員集会が多くの州で集中する日は、「スーパーチューズデー」と呼ばれます。
今回の大統領選では2024年3月5日(火)です。

予備選挙と党員集会を経て、党の候補者が絞り込まれていきます。
勝算がないと判断した候補は、選挙戦から「撤退」していきます。

全国党大会

民主党、共和党それぞれが党大会を実施。
予備選挙や党員集会の結果を受けて、それぞれの党の大統領候補が正式に指名されます。

2016年の共和党大会

2 党の候補者どうしが争う=本選挙

本選挙

11月5日に行われる本選挙。
有権者は民主党、共和党などの候補者に投票します。
しかし、単に全米で得票数の多い候補が選挙の勝者となるわけではありません。

有権者の投票結果は、州ごとに集計され、勝利した候補がその州の「選挙人」を獲得します。
「選挙人」は候補者に投票すると誓った人のことで、投票や指名によって民主・共和両党から選ばれた538人です。おおむね人口に応じて50州と首都ワシントンに人数が割り振られています。
大統領に選ばれるには、この「選挙人」の過半数の270人を獲得する必要があります。
得票数によって選挙人を割り振る州もありますが、「勝者総取り方式」を採用している州も多くあります。人口の多い州をより多く制した候補が有利になります。

本選挙は2024年11月5日に行われます。