ひきこもクライシス“100万人”のサバイバル ひきこもクライシス“100万人”のサバイバル

ひきこもり美容室

7月3日、千葉県我孫子市の美容室(アブニール我孫子店)。

午前中から次々と客が訪れる様子は、どこにでもある美容室の風景と変わりません。

ただ1つ違っていたのは、客の多くが、ひきこもりの当事者や経験者であること。

この日、美容室で行われていたのは「ビューティフルライフプロジェクト」。

ひきこもりや不登校などが原因で美容室に行くことができない、外見に自信がない、そういった人たちの髪を切ったり、メイクしたりする場を提供しようという取り組みです。

主催しているのは、美容師の吉澤智洋さん(28)。

吉澤さん自身、人と話すことが苦手で、中学時代にいじめにあい不登校を経験しました。

そんな吉澤さんを変えたのが、初めて訪れた美容室での経験でした。

伸ばし放題だった髪を切り、吉澤さんは「見た目も心もスッキリして自信が持てるようになった」といいます。

この経験から、同じような境遇にある人たちに何か支援できないかと、ことし5月から活動を始めました。

3回目の活動となったこの日、職場のパワハラなどが原因でひきこもりになった30代の女性や、うまく社会と関わることができないという40代の男性など、10人余りが参加しました。

最初はどこか自信なさそうに見えた参加者たちも、ヘアカットが進んでいくと、徐々に表情が明るくなっていきます。

会場では、スタッフから「かっこいい!」、「すごく似合ってる!」といった声が飛び交うなど、わきあいあいとした雰囲気で進み、最後には笑顔で写真撮影に応じることができるようになっていました。

数年間、社会や人と距離を取って過ごしていたという47歳の男性は、「髪を切ったあと、自分の内面が軽くなって明るくなった感じがあり、気分が変わりました。これから自分のできることを探してやっていこうと思えるようになりました」と話していました。

主催した吉澤さんは「自分も髪を切っておしゃれになったことで徐々に生活を変えていくことができました。ひきこもりの人たちにも同じように、まずは外見を変えて自信を持ってもらい、自分のやりたいことや目標などが達成できるように前向きな気持ちに変わっていってほしいと思います」と話していました。

このイベントは今後も定期的に続けていくことにしていて次回は8月下旬ごろの開催を予定しているということです。